11月25日発売 書籍『Arduinoと3Dプリンタでロボットを作ろう』を出させて頂きました!

【3Dプリンタ】半年ほどArtillery Geniusを使ってきましたが、やはり基本性能が高いコスパのいい機種ですね!(Ender3 V2との比較)

今回は私が使っている2台目の3Dプリンタ『Artillery Genius』くんの話をしたいと思います。
初めての3Dプリンタとして昨年末に『Ender3 V2』を購入しました。
そして2台目となるArtillery Geniusも仲間に加わり使うようになり半年ほどが経ちました。

3Dプリンタ関連のブログ記事も書くようになりましたが、コメントや質問で最近よく頂くのが「はじめて選ぶならどの機種がオススメですか?」というものです。

正直な話、3Dプリンタ歴1年生の私がピンポイントにこの機種が良い!なんて事を言うのはなかなか難しいのですが・・・このような質問を多く頂くということは、これから3Dプリンタを始めてみようとお考えの方が多いということだと思います。

私の場合、初めての3DプリンタにEnder3 V2を選んだのは、Enderシリーズ特にEnder3シリーズ(Ender3 ProやEnder3 V2など)の機種はネットに多くの情報が上がっているのでトラブルの対応やカスタマイズなどさせようと思うと比較的情報の入手はしやすいというのがはじめての3Dプリンタに選んだ大きな理由でした。

対して2台目となるArtillery Geniusの方は国内での情報はほぼ皆無で、トラブル発生や何かしらカスタマイズさせたいと思うと海外からの情報に頼るしかありません。
Artillery GeniusやSidewinderは国内ではあまり話題を聞かないのですが、海外では使われている方をよく見かける人気のある機種になるようです。

3Dプリンタ関連の情報ってブログやYou Tubeなど国内発信の情報もありますが、それでも現状まだ海外からの情報を参考にすることの方が多い気がします。

そしてはじめての3Dプリンタ選びの基準みたいなものは、みなさんそれぞれ違うと思います。
比較的安価な価格で購入でき組み立てやカスタマイズさせようと思うと手間はかかりますが情報数が多いEnder3シリーズの機種や、Artillery Geniusのようにほぼ国内情報を得ることが現状困難ですが基本性能が高い機種、また1台目に選ぶ機種としては少しお高いですがPRUSA i3 MK3S+のような精度の高い機種など・・・いろいろと選び方は変わってくるかと思います。

そんな事で今回は私の使っているArtillery Geniusについて半年使ってきた感想を書いてみたいと思います。
Ender3 V2関連の記事はこれまで多数書いてきました。
その多くはカスタマイズに関するものです。
使っていて気になったところを少しずつ手を加えていった感じとなります。

【3Dプリンタ】Ender3 V2でこれまでやってきたカスタマイズ(改造)まとめ!

そして今回はArtillery Geniusくんの話です。
以前、購入時にレビューしたこちらの記事も参考にして下さい。

【3Dプリンタ】Artillery Geniusレビュー!基本性能は非常に高い機種となるようです!

Ender3 V2と比較しながら書いた記事となりますが、基本性能が高い機種といった目線で書いています。
半年ほどGeniusを使っていますが、この印象は今も変わっていません。

今回はこの半年間、Artillery Geniusを使ってきた感想を少し書き加えておきたいと思います。
そしてはじめての3Dプリンタの選定で迷われている方の参考になればと思います。

【Artillery Genius】基本性能が高くコスパの高い機種です!

冒頭でもご紹介しましたが、Ender3 V2はこれまで気になったところをカスタマイズしていき現在非常に使いやすく生まれ変わっています。

BLTouchによるオートレベリング化やTitanエクストルーダーを使ったダイレクト化、デュアルZ軸構成、静音化&冷却能力向上のためFANの交換など・・・トータルするともう1台Ender3 V2が買えるほどの値段になっているかと思います。

そして今回ご紹介するArtillery Geniusは現状全く手を加えることなくノーマル状態でこの半年間使ってきました。
Ender3 V2と比較すると基本性能が高い機種になるかと思いますが、その特徴を見ていきます。

Artillery Genius 特徴
  • 剛性が強いためかレベルのズレなどがほぼ生じない
  • 静音設計
  • ノズルやヒートベットの加熱が非常に早い(Ender3 V2の約半分の時間)
  • 標準でダイレクトエクストルーダーを採用
  • 標準でデュアルZ軸構成
  • タッチパネルで操作がしやすい

その反面、こんなデメリットもあります。

Artillery Genius マイナスポイント
  • Amazonなど国内サイトでの入手が困難
  • 国内情報があまりないため、トラブル時などは海外情報に頼るしかない

国内サイトからの購入が困難?

Ender3 V2は国内サイトAmazonなどでも購入が可能で、最近では比較的入手しやすい価格に落ち着いてきた感じがします。

それに対しArtillery GeniusはAmazonでも一応は取り扱われているようですがなかなか入手するのは難しく、ほぼ海外サイト(BanggoodAliExpressなど)からの購入になると思います。

私の場合、ドローンという趣味をやっているので海外サイトをこれまで多く使ってきたことから使い慣れていますが、やはり海外サイトからの購入という事で躊躇される方も多いかと思います。

また国内サイトからの購入よりも非常にリーズナブルな価格で購入することが出来る海外サイトですが、購入時にトラブルなどあるとサポートの対応など面倒な面もあります。

実は私のArtillery Geniusは海外サイトからの購入となりますが、輸送時のトラブルでタッチパネルが破損した状態で届きました。
海外サイトBanggoodからのものとなりますがトラブル対応は親切に行って頂けましたが、それでも予備パーツの手配&発送で約1ヶ月半ほどかかりその期間は全く動かすことが出来ませんでした。

このようにトラブル発生時は非常に時間がかかるのが海外サイト経由での購入の最大のデメリットだと思います。
しかし海外サイトからの購入は国内サイトからの購入に比べ非常に安く購入出来るといったメリットもあります。
はじめての3Dプリンタ購入で国内サイトを使うか海外サイトを使うか、非常に迷うポイントではありますね。

性能が高い標準構成

そして次にArtillery Geniusの性能(機能)面を見ていきたいと思います。

まずGeniusの特徴としてノズルとヒートベットの加熱が非常に早いことが挙げられます。
これはAC対応のヒートベットが使われているからですが、冬場の寒い時期ではプリント開始までの加熱でEnder3 V2では5分近くかかるのに対しGeniusでは約2分半でプリント開始が出来ます。
毎日何かしら造形物を出力しているとこの差は非常に大きく感じます。

そして標準構成もEnder3 V2と比べ大きく違っています。
Ender3 V2ではTitanエクストルーダーを使ってのダイレクト化、そしてデュアルZ軸構成、また静音化&冷却能力向上のためFANを交換するなどのカスタマイズを行ってきました。

実はGeniusではこのようなEnder3 V2で行ったカスタマイズ箇所が標準構成となっています。

両機を使っていて比べてみるとその差は大きいものとなります。
これまでやってきたEnder3 V2でのカスタマイズは、気になった箇所(GeniusとEnder3 V2との差)をGeniusと比べ補うためのカスタマイズといったニュアルスでやっていたような気さえします。

またBLTouchを使ったオートレベリング化はEnder3 V2では非常に便利なカスタマイズとなったためGeniusでもこのオートレベリング化を当初考えていましたが・・・
一度ベットのレベルを取るとほぼズレることがないGeniusでは必要かな?なんて思い・・・検討はしているのですが・・・。

ちなみにBLTouch用の端子も標準で用意されているので取り付け自体は非常に簡単に出来ます。(ファームウェアの変更が必要です)

あと細かな違いをあげると、Ender3 V2ではないフィラメントセンサーが標準で搭載されています。

またノズル横に色をカスタムできるLEDライトが付いているなど、小さなことですが便利な機能が標準搭載されています。

あとGeniusの最大とも言える特徴の1つとして非常に静音だということがあげられます。
標準構成で比較するとEnder3 V2の半分以下くらいの騒音値といったところでしょうか!

これも毎日のように3Dプリンタを使い両機を比べてしまうとこの差は非常に大きくなります。
この静音設計もGeniusの特徴の1つだと言えます。

あまりにもGeniusの造形時の動作音が静かなことから、Ender3 V2では4つ搭載されている全てのFANを交換し静音化させる運びとなりました。

【Ender3 V2静音化対策その①】電源(PSU)用ファン&メインボード冷却用ファンを交換してみました!効果は非常に大きいのでオススメです!
【Ender3 V2静音化対策その②】ホットエンド冷却用&造形物冷却用ファンを交換してみました!格段にファンの騒音が改善され冷却性能も向上!【Hydra FAN Duct】

このカスタマイズにより現在は1歩Ender3 V2の方が静音されている印象です。

最後に!

半年ほど使ってきたArtillery Geniusの感想をEnder3 V2と比較しながら書いてみました。

国内サイトでも手頃な価格で購入しやすいEnder3 V2と比べほぼ海外サイトからの購入となるArtillery Geniusですが、標準構成で比較すると本記事でご紹介したように基本性能が高い機種となります。

両機の価格差は海外サイトでは$40ほどとなり、考え方によっては非常にコスパの高い機種になるかと思います。

国内で使われている方をあまりお目にかかれないのが残念ですが、海外サイトなどではSidewinderを含めよく見かける低価格帯の3Dプリンタとしては人気機種の一つだと思います。

はじめての3Dプリンタの購入を検討されている方は非常に迷われるかと思いますが、公開されている情報量が多いEnder3シリーズの機体、また基本性能が高いArtillery Geniusといった位置付けになるかと思います。

そんな事で半年ほど使っているArtillery Geniusですが、「はじめて購入する3Dプリンタの機種はどれがオススメ?」といったご質問を多く頂くことから書いてみました。

現状私が使っているEnder3 V2との比較しかできませんが、少しでも参考になればと思います。

ちなみにこちらはEnder3 V2購入時の記事となります。
こちらも参考にして下さい!

【Creality3D Ender3 V2】はじめての3DプリンタEnder3 V2がやって来た!今年1番の当たり買い物となりました!【組み立て&レベル調整】

コメントを残す