前々からやろうと考えていたKingroon KP3SのFAN交換による静音化カスタマイズを最近少しやっていました!
KP3Sは2万円ほどで買えるFDM方式の3Dプリンタですが、私の使用用途では精度的な事で言うと特に不満になることはなく、この価格で入手する事が出来ることからコスパの高い機種になるかと思います。(造形できるサイズがかなり小さいので使いづらい場面もありますが!)
KP3Sを使っていて一番気になる部分は、FANの音があまりにもうるさい事だと思います。
ノズルまわりで使われている5015ブロアーファンは爆音です!
その他のFANもお世辞にも静かだとは言えません。
そんな事でKP3Sに搭載されている標準FANを交換し静音化を行いました。
KP3Sは驚くほど小さな3Dプリンタです。
私が使っている他の3Dプリンタ、Ender3 V2やArtillery Geniusと比べてみるとこのサイズ。
電源ボックスが分離された形状となっているため、本体サイズは非常に小さく感じます。
完全におもちゃみたいなサイズ感ですが、造形に関してはこの2機種と比べても遜色なくかなり綺麗に出力できるのは驚きです。
電源ボックスはエンクロージャーなどを使われる方なら分離されていた方が都合がいいのかな?
私の環境ではこの電源ボックスが結構邪魔で・・・KP3S本体と一体化出来れば何かと使い勝手が良くなるということで、以前Thingiverseに投稿されていたデータを使わせて頂きKP3S本体と電源ボックスをこのように一体化させました。
他にも一体化させるためのケースはいくつか投稿されていますが、一番シンプルな形状で造形エリアの狭いKP3Sでも出力させることができます。
そしてパーツの切れ目などが入らない形状となっていてよく考えられています。
電源ボックスを本体と一体化させれば、KP3Sの小型サイズを生かした機動性の高い機体となります。
その後、静音化&冷却能力向上のためにKP3Sに搭載されているいくつかのFANを交換しました。
電源ボックス内に搭載されている6015FANは、サイズをアップさせ8025サイズのFANに交換しました。
FANサイズを大型サイズのものに交換することにより風量が増加するため低回転タイプの静音FANを使うことが出来ます。
FANサイズを大型化したため電源ボックス内に収めることが出来ないため、このようなFANカバーも作成しました。
FANの厚みの増加分、電源ボックスから出っ張ってしまうわけですが・・・そのため上記のKP3S本体と一体化させるためのケースが使えなくなります。
一体化による使い勝手は私の環境では非常に良かったので、この一体化ケースを少し改良し静音化でカスタムした電源ボックスを綺麗に収めることが出来るケースを作りました。
これがなかなかグッドなんです!
FAN交換で静音化した電源ボックスをKP3S本体と一体化!
少しだけKP3SのFAN交換の話もしておきます。
KP3Sには造形物冷却用の5015FAN、ホットエンド冷却用の3010FAN、ボード冷却用の4010FAN、そして電源(PSU)ボックス内にある冷却用の6015FANの計4つのFANが使われています。
ともに24V駆動タイプのFANとなります。
KP3Sユーザーの方ならお分かりだと思いますが、どれも結構うるさいFANとなっています。
使用環境にもよりますが、私の場合はこの爆音とも言えるFANの音が結構ストレスとなっていました。
FAN | サイズ&電圧 | 状況 |
造形物冷却用FAN | 5015(24V) | 爆音 |
ホットエンド冷却用FAN | 3010(24V) | うるさい |
電源ボックス冷却用FAN | 6015(24V) | ややうるさい(振動による異音や振動等も発生) |
ボード冷却用FAN | 4010(24V) | 比較的静か |
KP3Sで静音化を望むのであれば、ノズルまわりの2つのFANは交換しておきたいところです!
ノズルまわりのFANは、ホットエンドやエクストルーダーなど構成によっても変わってくるかと思います。
私は現状このあたりは手を加えていなく、FANの構成はこのよう感じにカスタムさせました。
そしてここからが今回の本題です。
上記ノズルまわりのFANの次にうるさいのが電源ボックス内にある冷却FANです。
標準では6015サイズのFAN(60mm×60mm×15mm)の24V駆動のものが使われています。
この電源ボックスのFANですが、購入当初はEnder3 V2の電源FANと比べてみると騒音だけならまだ我慢できるレベルだと思っていましたが、振動や異音も発生するようです。
ということで8025サイズの大型FANを使うことにしました。
FANサイズが大きくなるため電源ボックス内に収めることができなくなるため、このようなFANカバーを作成しました。
FAN交換の効果は非常に大きなものとなります。
詳しくはこちらの記事をご覧下さい。
電源ボックスが少し出っ張る形状になるため、冒頭でご紹介したKP3S本体と一体化させるためのケースが使えなくなってしまいます。
電源ボックス一体化は使用環境によって大きく変わってくるかと思いますが、私の3Dプリンタ環境では非常に使いやすいものでした。
コンパクトなKP3Sなんですが電源ボックスだけはホント邪魔!
ということで、以前使っていた一体化ケースの形状を少し変え上記のカスタムした電源ボックスを綺麗に収納出来るようにしました。
KP3S本体が90mm高くなる形状となっています。
電源ボックスのFANをカスタマイズする方はあまりいない?と思いますが、一体化させることによりコンパクトなKP3Sを活かせる場面は多いと思います。
このサイズ感の3Dプリンタなので他の部屋に持ち出して出力させる・・・などの使い方で私の環境では使い勝手が非常によくなりました。
この一体化ケースを想定してFANカバーの横にスリットを入れています。
横に手を当てると風の流れも感じられ、排気など上手く出来たと思います。
Thingiverseにこの一体化ケースを公開しているので興味ある方は使ってみて下さい。
参考 Simple Kingroon KP3S Base with PSU(Remix)Thingiverseノーマル状態の電源ボックスを使われている方はリミックス元のデータ(高さ60mm)を使われるのがいいと思います。
リミックスを作るにあたりCAD上で詳細に調べていましたが、高さをアップする以外ほぼ手を加える必要のないよく出来たモデルだと思います。
一体化ケースの固定にはM3×30ビスが7本必要となってくるので別途用意する必要があります。
また底面の電源ボックスの固定にはM4×6ビスを使いますが、これは電源ボックスに付いている3本が使い回せます。
私のKP3Sには購入時にM4×6ビスが予備で4本付属していたのでこれを使って4ヶ所固定していますが、もし付属していない場合は3ヶ所固定でも特に問題ないと思います。
FAN交換による静音化に加え、なかなかいい感じに仕上がりました!
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最後に!
電源ボックスの一体化は、私の環境では非常に便利に使えています。
3台もの3Dプリンタを使っていると定位置に固定する以外にもコンパクトな機体サイズを生かし他の部屋に簡単に持ち出して出力させることが出来る・・・こんな機体があると便利なんて思われる方もいるのではないでしょうか?
電源スイッチも押しやすくなるし・・・なかなか便利で面白いカスタマイズだと思います!
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