3Dプリンタを使うようになり3ヶ月ほど経ちましたが、これまでいろいろとトラブルに遭遇してきました。
ノズルの詰まりやベットのレベルのズレ・・・いろいろとありますが3Dプリンタを使い始めて最初に遭遇するトラブル、そして最も多いのが第1層目が定着せずに失敗してしまったり、出力中に反りが発生しプラットフォームから造形物が浮き上がってしまうことではないでしょうか?
3Dプリンタの造形で非常に重要になるのが第1層目です。
第1層目が上手くプラットフォームに定着しベットのレベルも適切に取れていれば大きな失敗はあまり起きにくいかと思います。
しかしながら第1層目が上手く定着していても造形途中に定着が剥がれ反り(ソリ)が発生しプラットフォームから浮き上がってしまう事もしばしば起こります。
反りが発生してしまうと造形完了後の寸法にも影響しますし、下手をすれば造形途中にノズルと造形物が接触し失敗に終わることもあります。
3Dプリンタを使うようになりこれまでの失敗を思い返してみると、第1層目の定着と反りの問題がその大半を占めている印象です。
これは私を含め3Dプリンタ初心者の方がまず最初に直面する問題(トラブル)かと思います。
大抵の方がマスキングテープやスティックのりを使って対策されているのが一般的なようですね。
私もマスキングテープを使って対策するようになりましたが、プラットフォームにマスキングテープを貼るだけのこの少しの手間で効果は非常に大きかったので以前ご紹介しました。
前回の追加的な内容で今回ご紹介したいと思います。
そしてスティックのりも今回試してみました。
プラットフォームに直接薄く塗ることでこちらもマスキングテープ同様、接着が強固になり造形中の温度や反りによって発生する造形物の浮き上がりを防ぐことが出来ます。
マスキングテープとスティックのり両方試してみましたが、最近ではそれぞれ状況により使い分けている感じです。
例えばマスキングテープだと販売されているもので大きい幅のものは100mm程度となり(もっと幅の大きいものもありますがかなり高価となっていました)、サイズの大きな造形物を出力させようと思うとテープを数列継ぎ合わせて使う必要がありうまく貼らないとテープとテープの継ぎ目が造形物に出てしまいます。
なかなかこれが難しく手間もかかります。
その点スティックのりだと造形前にプラットフォームに薄く塗るだけなので手間はかかりませんが、何度か使っているとプラットフォームにのりのカスが残り定期的に除去する手間がかかります。
またマスキングテープの上にスティックのりを塗ってみるというのも試してみましたが、これもなかなか有用なようですね。
サイズの大きなものや造形時間がかかるものを出力する際には失敗率を低下させる意味でも便利な方法だと思います。
目次
第1層目の定着に効果が高いマスキングテープ&スティックのり!
第1層目の定着をよくするためプラットフォームシートをいろいろと変えてみる方法もあり試したいところではありますが、マスキングテープは長いロールのものが安価で販売されており使い捨て感覚で使え、その効果も非常に高いのでまずは試してみるのにオススメです。
3Dプリンタ用途で使用されているマスキングテープはレビューが多い御用達的なものが多数あるようです。
個人的に使いやすかった3M製の60mm幅と100mm幅の2つをご紹介します。
3M マスキングテープ 60mm×18M
まずは3M製60mm幅の緑の『3M マスキングテープ 60mm×18M 2巻パック』。
私の使っているEnder3 V2のプラットフォーム(220×220mm)では全面を埋めようと思うと約4列分貼る必要があります。(小さな造形物だと部分的に貼れば問題ないですが)
テープとテープの継ぎ目を上手く埋めるのはなかなか難しく、このような線が造形物に入ってしまう事があります。
造形物の底面など見えない部分なら問題ないのですが・・・これがマスキングテープを使う最大の欠点とも言えます。
この60mm幅の緑テープは次に紹介する100mm幅の黄色テープと比べて接着が強い印象です。
そのためあまりレベルを攻めすぎると造形物を剥がすのが非常に大変となります。
逆に言うとこれだけ強固にプラットフォームと接着していれば造形途中で浮き上がってくることもないと思います。
接地面が広い造形物の場合、3Dプリンタ付属のスクレイパーでは外すことがなかなか困難な場合もあります。
こちらも3Dプリンタ御用達アイテムとなるニトムズが販売している『テープはがしカッター T860』ですが1本持っておくと大変便利です!
刃先が0.1mmと非常に薄くプラットフォームと造形物の隙間に簡単に滑り込ませることが出来ます。
これまでこれを使い剥がせなかったものはなく、非常に安価なので1本持っておくのをオススメします!
3M マスキングテープ 100mm×18m
そして次に100mm幅の黄色のマスキングテープ『3M マスキングテープ 243J Plus 100mm×18m』。
100mm幅と大きいのでEnder3 V2では2列でプラットフォーム全面をほぼ埋めることが出来ます。
使ってみた感じは私の環境では上記の緑タイプのものより同条件で出力させた際の接着性は少し柔らかい(弱い)感じとなりました。
そのため上記カッターを使ってマスキングテープを傷つけることなく造形物を剥がしやすいため、テープを張り直す手間も少なくそのまま次の造形物を出力出来るのがいいですね!
両テープとも数回は(10回くらいは普通に使えちゃってます)使い回せるので手間が少なく1層目の定着がいいのでオススメです。
使う環境やフィラメントにより変わってくるかと思いますが、私の環境では接着性の違いも確認できたので状況に応じ使い分けができるのもいいです。
次にこちらも3Dプリンタでは定番となるスティックのりも試してみました。
のりがカチカチに硬化するため造形物の反りや浮き上がり防止にこちらも効果は高いようです!
サイズの大きなものや出力に時間がかかるものなどはマスキングテープを貼った上からスティックのりを薄く塗るなんていう併用もいいかと思います。
トンボ(Tombow) スティック糊 シワなしピット
こちらも3Dプリンタ用途でよく使われている定番的なスティックのり『トンボ(Tombow) シワなしピット』です。
大(G)・中(N)・小(S)の3サイズあります。
こちらもプラットフォームに薄く塗ることにより第1層目の定着を強め反りや造形物の浮き上がりを防止できます。
スティックのりの場合、造形物が冷めるとマスキングテープを使った時より剥がしやすい印象を受けました。
造形物出力前に軽く塗るだけとかなりお手軽ですが、定期的にプラットフォームに付いたのりのカスを除去する必要がありこのあたりが少し手間ですね。
最後に!
今回ご紹介したものは多くの方が使われている3Dプリンタの定番的なアイテムとなるかと思います。
実際使い比べてみると違いが分かり、また使われるフィラメントや環境などにより使用感も変わってくるかと思います。
プラットフォームシートっはいろいろと販売されているようですが、コスパの高いマスキングテープ&スティックのりからまずは試してみてはいかがでしょうか?
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