3Dプリンタを使うようになり1ヶ月ほどが経ちましたが、購入当初は気にならなかった問題点がいくつか出てきました。
今回フィラメントの素材としてPLAでの話に限定して進めていきます(他の素材では試せていません)。
具体的には、PLAでの造形中に1層目が定着しにくいことや出力途中で造形物の端が剥がれて反れてしまうという問題です。
ヒートベッドの温度や印刷速度、初期レイヤーやベッドのレベル調整などいろいろと試してみましたが・・・マスキングテープを貼っちゃうっていうのが一番手っ取り早い解決策になりました。
調べてみるとのりをビルドプレートに塗る方法もあるようですが、私の環境(Ender3 V2 ガラス製ビルドプレート使用)ではマスキングテープを貼る方法は非常に効果は大きいようです!
目次
マスキングテープで1層目の定着が強固に!反り対策にもいいかもしれません
3Dプリンタ購入当初は全く問題なかった1層目が定着しにくくなり、また造形途中で端が剥がれ出し反りが出てしまう問題が発生するようになり・・・
標準的なレベル調整のみで他の項目はほぼデフォルト設定でもこれまで出来ていたのに何でだろう???
いろいろと調整等、初心者ながらにやってみたのですが・・・
やはり1層目の定着が綺麗にいかなかったり、造形物の形状によっては反りが発生し寸法が合わなくなり使えないなんて場面が出てくるようになりました。
【問題点①】1層目が定着しにくい!
まず1層目の定着についてです。
Ender3 V2を購入当初(12月上旬頃)はほぼ簡単なレベル調整のみで(それしか出来なかったので)造形の失敗や1層目が定着しにくいなんてことはなかったのですが、使っていくうちに徐々に失敗も増えていき・・・
気温の低下からなのか?
3Dプリンタの造形失敗にはいろいろな要因が考えられますが(初心者には多すぎて???)、いろいろと試してみました。
まずはヒートベットの温度を少し上げると改善するなんていうアドバイスも頂き、CUREデフォルト値?の温度を50℃から60℃まで上げると定着も良くなりました。
PLAの最適温度って60~70℃くらいなんですね!
それでも1層目が定着しにくい問題は根本的な解決策にはならず、1層目の印刷スピードを少し下げたり、初期レイヤーの高さを上げるなどいろいろと試してみましたが・・・
効果が大きかったのがベットのレベル調整でした。
造形物のサイズが大きい場合、左右や前後でベットのレベルが上手く取れていなかったためかセンター付近では定着するけど端になると剥がれやすい場面が出てきました。
レベル調整って難しいですよね。
コピー用紙を挟んでノズルとベットの高さを合わせ・・・
最適なポイントを見つけるのって初心者からしたらまさに職人技!
Twitterで教えて頂いたテストパターンを使い何度も調整して・・・上手くレベル調整が出来ていれば1層目の定着も完璧で問題も解決できました。
・・・なんですが、今度は造形途中で端が剥がれ出し反りが発生する場面が出てきました。
頻繁に発生するものではありませんが造形物の形状、例えば下層に比較的厚いレイヤーが存在するなどの場面でよく反りが発生するようです。
PLAは比較的扱いやすい素材で寸法もモデリング通り取れるのが魅力なんですが、反りが発生するとこのようなピッタリとパーツを組み合わせる形状のものではサイズがズレてハマらなくなるといった場面が出てきます。
【問題点②】反りの発生!
次に反りの発生も交えて進めていきます。
レベル調整等々、いろいろ試し1層目の定着も良くなりましたが今度は反りの問題も出てきました。
これは頻繁に発生するものではありませんが、造形物の形状なのか?それとも外気温が下がって押し出されたフィラメントとの温度差が大きくなったためなのか?
いろいろと要因がありそうで、その調整方法もあるのでしょうが・・・
なかなか3Dプリンタ歴1ヶ月の私では上手く解決することが出来ず。
もちろんブリムやラフトを付けることにより低減させることは出来ますが・・・ここで今回の本題、マスキングテープの登場です。
マスキングテープ、食い付き最強!
昨日、ソリが出て中断したものも問題なく出力。
PLAでも形状によって?少し端が剥がれソリが出る時あるけど、ベットの温度上げたり等調整しなくても良さそう😉 pic.twitter.com/DCiOlcGZU0— ガジェット大好き!! (@smartphone_jp1) January 5, 2021
調べてみると3Dプリンタ用途でマスキングテープを使われている方も多いようですね。
手持ちのマスキングテープで何度かテストしてみましたが、ベットとの食い付きがいいようで最下層が剥がれてきて反ってしまうということもないようです。
マスキングテープの効果が確認できたところで3Dプリンタ用途で使われレビューが多数上がっていた3Mのマスキングテープを試してみることに。
最大幅となる60mmのものを購入。
3列貼ればベットをほぼ埋めることが出来ます。
自分でモデリングしたものではこちらのパーツの造形が今まで1番難しく、ラフトやブリムを付けないと約0.8mmほどの穴の定着がなかなか上手くいかなかったのですが、マスキングテープ使うと難なく出来ちゃいました!
あとはスライサーの調整等詰めていけばさらに綺麗に仕上がりそうです。
ラフトやブリムを付けない場合、最下層にある小さな円から造形が開始されますが、この小さな円の定着がなかなか難しいようです。(直線なら上手くいくのですけどね)
上記レベル調整がピタッとハマると難なく出来ちゃうのですが・・・マスキングテープを1枚貼るのはこういう造形物では効果は大きいようですね。
1層目の定着が非常に強くなりこれまでやって来た細かな調整等なくても定着してくれるようです。
あまりにも強力に張り付くので逆に剥がすのが大変なくらいです。
そしてPLAでは私の場合、造形物の下層の端が浮き上がって反ってしまう事が多かったのですがマスキングテープと結構強力に最下層が接着してくれるので剥がれることなく反りの問題もこれで解決しました。
【追記】100mm幅のマスキングテープも試してみました!
3Dプリンタ用途で使用され多くレビューが上がっていた3Mの100mm幅タイプのマスキングテープも試してみました!
幅が少し大きいため綺麗に貼るのがなかなか難しいですが、Ender3 V2のビルドプレートを2回でほぼ埋めることが出来ます。
60mm幅のマスキングテープだと約4回必要なので、大きなものの出力には便利ですね!
食い付きも非常にいい感じで多数レビューが上がっているのも納得です!
【追記】定番のスティックのりも試してみました!
3Dプリンタの定番アイテムとなる『トンボ(Tombow) スティック糊 シワなしピット』も試してみました。
出力前に軽くビルドプレートに塗るだけでこちらも1層目の定着が強くなります。
定期的にのりの残りカスを除去(清掃)する必要がありますが手間も少なくいいですね!
状況に応じてマスキングテープとスティックのりとの使い分けや併用をしていますが、詳しくはこちらを参考にしてみて下さい。
最後に!
PLAは比較的扱いやすい素材だと言われていますが、ネットで調べてみるとPLAでも私のようにベットに定着しにくいや反りの問題も多数上がっていました。
マスキングテープを使えば強固に張り付いてくれるので、細かな調整等あまりできない私のような3Dプリンタ初心者には非常に有効な手段になるかと思います。
マスキングテープに行き着くまでレベル調整を何度もやったりスライサーの調整等いろいろとやって来ました。
上手く調整できていると特に必要なく?造形は出来るのですが、大きなパーツを出力する機会も増えてきたので付けていると安心です。
そして安価で効果が大きいので同様なことでお悩みなら非常に有効な手段になるかと思います。
定期的にテープを交換するだけなので手間もあまりかからずいいですね!
そしていろいろとやってきてふと思ったのですが、ガラス製ビルドプレートって表面に何かコーティングとかされているのですかね?
購入当初はほぼ無調整でも今回のような問題はなかったことを考えると、コーティング的なものが弱まって来たのでしょうか?
このあたり詳しい方のご意見も伺いたいところではありますが・・・
今回PLAの素材でしか試せていませんが、マスキングテープの効果が大きかったので最近では常に付けて出力させています。
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