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【3Dプリンタ】ドライボックスを購入。フィラメント保管用に作られたかのようなサイズ感で綺麗に収納できます!

3Dプリンタ用のフィラメントを保管するドライボックスを購入したのでご紹介します。

3Dプリンタで使われるフィラメントは湿気を吸収しやすく、一度吸収された水分はフィラメント過熱器などを使い加熱しながら除湿しないとよいコンディションに戻らないようですね。
水分が吸収されたフィラメントを使うと品質や造形自体の失敗に繋がります。
印刷中に時々パチパチ音が鳴ることがありますが、まさしくあれが湿度を吸収してしまったフィラメントなんですね。

3Dプリンタを購入前からフィラメントの保管には湿度を管理して行うといった話はよく聞いており、私はカメラ用の防湿庫を1台持っていることからここに保管しようと考えていました。

電子式のため湿度が約30%くらいと一定に保たれているのでフィラメントの保管には最適だと思います。
フィラメント保管専用に防湿庫を購入するのは少し敷居が高くなるかと思いますが(お高いので)、手間を掛けずに管理できるという点では非常に有効な手段になるかと思います。

しかしながら1台の防湿庫の中に私のようにカメラやレンズ等とフィラメントを一緒に管理するのも限界があるようです。
私が使っているのは3段仕様の防湿庫なんですが、フィラメント用に1段空けると他の物がかなりキツキツ状態。
なにより交換レンズの取り出しなどが非常にしにくくなり、そして1kgフィラメントのスプールが思いのほか大きく保管数にも限界があります。

そんなことからフィラメント専用で使える防湿庫を購入・・・したいところなんですが、結構お高いものなのでカメラ用品関連メーカーさんが作られているドライボックスとシリカゲルを使いフィラメント保管用のケースにすることにしました。
3Dプリンタを導入したらまずみなさんやられていますよね!

カメラメーカーさんが作られている気密性が高いドライボックスって多数販売されているのですが、カメラやその関連製品用に作られているのでフィラメントをある程度の個数、そしてシンプル&綺麗に収納できそうなサイズのものがなかなかなくていろいろと調べたのですが・・・私の用途にあったサイズのものを見つけることが出来ました。

ドライボックス&シリカゲルを使いフィラメント保管ケースを作る!

湿度を避けてフィラメントを保管するためにはケース自体の気密性が重要となってきます。
カメラ関連メーカーさんが作られているドライボックスはまさに最適です!
ドライボックスにシリカゲルを入れカメラやレンズを保管する、カメラをやられている方にはもう常識ですよね。

あとはフィラメントを綺麗に目的の本数分収納できるサイズのものがあればということです。
HAKUBAの15Lドライケースがレビューも良さそうで候補に考えていたのですが、手持ちの1kgフィラメントのスプールサイズを測りボックス内寸と比べてみるとフィラメントを斜めに入れないと収納できない?
サイズ的にこのパターンになるような製品が多いようです。
フィラメント用にサイズ設計されてないので当然なんですが!

・・・で先日ホームセンターに行ったのですが、3Dプリンタに詳しい店員のお兄さんが教えてくれたのがナカバヤシの27Lタイプのドライボックス
うん、これこれ!
私がイメージしていたものは!
まさに3Dプリンタのフィラメント保管用に作られたかのようなサイズ感!

27Lとカメラ用ドライボックスとしては少し大きいサイズとなりますが、1kgのスプールが横置きで6個並べて入ります。

そしてその状態で縦置きに2本の計8本が綺麗に収納できるサイズとなっています。
さらに上に平置きで2本ならまだいけそうな感じ?ですが、まだそんなにフィラメント持っていないので未確認です。
いい感じのサイズ感でしょ!

湿度計と少量ですがシリカゲルも付属しているのもありがたいですね。

上蓋と接触する部分にはシリコンが付けられており気密性も保たれます。

少し気になるのが湿度計取り付け部分。
この部分だけシリコンがかぶらず気密性が保てないといったレビューが上がっていましたが、このスペーサーバーを下まで押し下げず上部分で固定するのが正解のようです。
しかしこの状態でもこのラバー素材のバーが少し反っていて隙間が開いてしまいました。
この状態だとケース内の湿度はどうしても30%以下まで下げることが出来ないようです。

この点はメーカーさんに改善して頂きたいところですが、少し厚めの両面テープを貼れば解決しました。
シリカゲルを入れてテストしてみましたが問題ないようです。
湿度20%以下まで下げることが出来るので気密性は保たれているようです!

あとこのようなタイプのカメラ用ドライボックスには上蓋の裏に乾燥剤などを収納できる小物入れが付いている物が多いのですが、この容量(27Lタイプ)のボックスには付属していないので注意が必要です!(他の容量では付属しているタイプもあります)

フィラメント8本を綺麗に収納できるタイプのものとしては個人的には完璧です。
あとは乾燥剤やシリカゲルを入れておけばよく、少量ですが袋入のシリカゲルも付属しています。
今回シリカゲルも別で用意し使ってみました。

今回使ったのはこちらのシリカゲル。
3Dプリンタ用途で使われている方のレビューもたくさん上がっていたものです。
1kgと大容量で1つのドライボックスだけでは使い切れない量です。

使用に伴い中に入っている青色のビーズが赤色に変化したら変え時なのですが、電子レンジやフライパンなどで加熱させれば何度も再利用ができる何とも経済的なものとなります。

ドライボックス購入前にこのシリカゲルのテストをしてみたのですが・・・
防湿庫の電源を切り一旦リセットしてテストしてみた結果、電子式に比べ非常に除湿時間は早いようです。
適量が分からなかったのでとりあえず茶碗半分くらいの量で試しましたが、湿度45%ほどから開始し30分ほどで30%まで低下。
朝起きた時には湿度20%まで落とすことが出来ました。
結構早いですね!

シリカゲルは小さめの洗濯ネットやお茶用のパックなどに入れても良かったのですが、折角なので3Dプリンタで入れ物を出力させました。

Thingiversには保管ボックスで使うシリカゲルケースのSTLデータも多数投稿されています。
しかし今回使ったシリカゲルの粒の形状が非常に小さく(最小の粒で約1.25mmくらい)、おそらく大抵のものはスリット幅がそれより大きく作られているのでポロポロと出てきちゃうと思います。

簡単なものなので形状を真似てスリット幅を縮めモデリングして作ってみました。
非常に綺麗に出来たのですが・・・、あれ?
さらに小さな粒があるようでたまにポロッと出てきてしまいます。
はい、モデリングやり直しー!

しかし今回使ったシリカゲル、吸湿能力は非常に高いようです。
適量がどのくらいかよく分かっていませんが、防湿庫でテストした量(約80gくらい)でドライボックスより大きな防湿庫を完全に除湿できたのでこのくらいで使っています。

ドライボックスは防湿庫のように扉がなく開閉により一気に内部の湿度は上がってしまいますが、一晩くらい置くとこの量で湿度20%くらいまで落とすことが出来るようです!

カメラ用で湿度計はいくつか使っており簡易的な湿度計では精度のばらつきも気になりますが(そこまで正確性も必要ありませんが)、デジタル湿度計で測定不能となっているので20%くらいまでは確実に落ちているようですね。

最後に!

まだ3Dプリンタをはじめて1ヶ月ほどですが、とりあえずはこの保管ボックスで問題なさそうです。
これで気兼ねなくいろんなフィラメントを試せそうです!

シリカゲルは電子レンジやフライパンなどで加熱して再利用可能となっていますが、どの程度手間のかかるものなのか?
また季節によっても変わってくるかと思いますが、この容量でどれくらいの頻度でメンテナンスして上げる必要があるのか?
このあたりが気になるところですよね!

その時にでもこちらに追記しておきます。
それとももっといい保管方法でやっているなら別記事で紹介したいと思います。

綺麗にフィラメントを収納でき、このサイズなら重ねて何台か使ってもいいですね!
まぁ、そこまで増えるようならやっぱりメンテナンスフィリーなフィラメント用の防湿庫が欲しくなると思いますが・・・

【追記】小型デジタル湿度計をマウント出来るホルダーを作ってみました!

付属の湿度計が壊れたため、小型で見やすいデジタルタイプの湿度計(温度計付き)をマウント出来るホルダーを作ってみました!
そして、そのタイミングでシリカゲルの再生処理もやってみました。

付属湿度計が故障のため正確な期間は測れていませんが、茶碗一杯分くらいのシリカゲルで1ヶ月半くらいは効果が持続しているようです。
そしてレンジでチンで再利用も可能でした。
具体的には700Wで約40秒ほど加熱すると蒸気が出てくるのでそのタイミングで一旦止め、少しかき混ぜまた同様に加熱・・・
これを蒸気が出なくなるまで繰り返し(3回ほどでした)という手順で行いました。

完全に冷えるまで待ち(結構時間がかかります)、ドライボックスに投入!
ご覧の通り半日ほどで湿度20%まで落とすことが出来ました。

このシリカゲル、高評価レビューが多数上がっているだけあり吸湿能力は高いようですね!
かなりの量余っていますがこれから季節的に湿度も上がっていくので量を増やしてもいいかなと思っています。

ドライボックスに小型デジタル湿度計をマウントするホルダーを作ってみた!【3Dプリンタ】
【SwitchBot 温湿度計】スマホでフィラメント保管用ドライボックスの湿度管理が便利です!

【追記】フィラメント送り出し機能が付いたドライボックスを製作しました!

ダイソーケースを使いフィラメント送り出し機能が付いたドライボックスをDIYで作ってみました!
非常に使い勝手が良かったので参考にしてみて下さい。

【3Dプリンタ】フィラメント送り出し機能が付いたドライボックスをDIYしてみました!(ダイソー密封容器5.5L使用)

【追記】フィラメントドライヤーを導入しました!

フィラメントの保湿保管に便利なドライボックスですが、一度吸湿してしまったフィラメントはシリカゲルなどの除湿剤では対処出来ません。

古いフィラメントで吸湿による影響が多く出るようになってきたので、Sunlu製のフィラメントドライヤーを導入してみました。

吸湿の影響で糸引きなど造形に影響が出ていましたが・・・その効果は大きいようです!

【SUNLU FilaDryerS1】Sunlu製フィラメントドライヤーを試してみる!3Dプリンタユーザーは1台持っていると便利ですね!

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