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コンパクトな18650リチウムイオン電池用充電器を作ってみました!【STLデータ公開】

電子工作用途でリチウムイオン電池やリポバッテリーを使うことはよくあります。
乾電池の1.5V(エネループなど充電できるニッケル水素電池では1.2V)に比べ1セルあたり定格電圧で3.7V(満充電時4.2V)と大きな電力を取り出すことが出来るため、製作物に組み込みマイコンボードの駆動やモーターを動かしたりと便利に使うことが出来るバッテリーとなります。

リチウムイオン電池では18650サイズの電池は電子工作以外にもラジコンなどホビー用途でもよく使われる電池となります。

そんな便利な18650リチウムイオン電池やリポバッテリーなんですが、その取り扱い(使用方法)には少し気を使います。
定格(4.2V)を超えた状態で充電を続ける過充電状態が続くと発熱や発火などの危険性があります。
また、過放電によって内部のセルが著しく劣化し使えなくなることもあります。

そのため、18650リチウムイオン電池(他のサイズのものも)などはこのような専用充電器を使うのが一般的となります。

18650リチウムイオン電池は電子工作やホビー用途などでよく使われる充電できるタイプの電池となり、便利なので使っている方多いと思います。

専用充電器を持っていればもちろん便利なんですが、使用用途によってはUSBからサクッと充電できるものがあればさらに便利な場面も出てきます。

そんな事で今回は、3Dプリントパーツを使ってUSB端子から18650リチウムイオン電池を充電できるコンパクトな充電器を作ってみました。

コンパクトな18650リチウムイオン電池用充電器を作ってみました!

電子工作用途で自分の環境であると便利なものを作る時が一番楽しいですね!
3Dプリンタがあれば、そのイメージを形に出来るので最強の組み合わせだと思います。

今回はUSB端子から18650リチウムイオン電池を充電できるコンパクトな充電器を作ってみました。
非常に簡単に作れ便利なのでおすすめです!

先述のようにリチウムイオン電池を扱う際に過放電や過充電は注意したい項目となります。
特に過充電に関しては、発熱や発火の原因にもつながるので最も注意したいところです!

そのため専用充電器が存在するわけですが、今回はリチウムイオン電池の充電で使えるTP4056充電モジュールを使ってUSB端子から充電できるコンパクトな18650リチウムイオン電池用充電器を作ってみました。

TP4056充電モジュールは、リチウムイオン電池やリポバッテリーの充電で使える1セル専用の充電モジュールとなります。
電子工作用途ではよく使われるモジュールとなります。
リチウムイオン電池の充電に加え、外部(使用機器)への電力供給も行うことが出来る便利なモジュールとなります。

TP4056充電モジュールは1個単価100円ほどで買える安価なモジュールとなりますが、データシートを見てみると結構優秀なモジュールとなります。

充電保護用のIC TP4056は過充電保護機能が付いています。
また、保護用IC DW01Aや8205A MOSFETも入っていてこちらも過充電保護に加え過放電保護機能も付いています。
二重で充電及び放電の保護を行えるボードとなっています。
保護機能が付いていない18650リチウムイオン電池でも安全に使えそうですね。

TP4056充電モジュールの詳細に関してはこちらの記事を参考にして下さい!

【電子工作】TP4056充電モジュールを使い18650リチウムイオン電池やリポバッテリーを充電する方法!

今回はこのTP4056充電モジュールの充電機能だけを使い18650リチウムイオン電池用の充電器を作ってみました。
接続はこれだけ、非常に簡単に作れます。

注意
リチウムイオン電池接続の極性はくれぐれも注意して下さい!
また、いかなる問題発生も自己責任でお願い致します。

あとは3Dプリントパーツにはめ込むだけです。

CADでのモデリングはこのようなシンプルな形状にしています。
コンパクトにしたかったので壁厚は2mmで作っています。
電極部分のパーツをハメ込む構成でも作ってみましたが強度的な問題でさらに壁厚が大きくなるため、今回は汎用性がある18650リチウムイオン電池用のボックスを使いました。

ケースにハメ込む際にケーブルを適切な長さにカットしておくと綺麗にはめ込めるようになっています。
電池ボックスのマイナス側(黒ケーブル)はボックスの内側の穴からケーブルを通して下さい。

そしてプラス側(赤ケーブル)は約4cm、黒ケーブルを約7cmくらいにカットしてこのようにTP4056充電モジュールにはんだ付けするとボックスに組み込みやすくなります。

電池ボックスの下にはケーブルを逃がすためのスペースを多くとっていますが、電池ボックスの台座部分にケーブルが乗っからないように注意して下さい。

上手くはめ込めると電池ボックスとケースの上面がピッタリ合うようになっています。

18650用の電池ケースは電池を外す時に結構力がかかりますが、その際に電池ボックス自体が抜けないように寸法調整および形状を工夫しています。

そのため、充電モジュール&電池ボックスをはめ込む際に少しコツがいります。
充電モジュールを溝にはめ込み、電池ボックスの片側をはめてケーブルを上手く逃しながらもう片側をはめ込んでいくと上手くいきます。

ケースの反対側を少し開きながら電池ボックスを押し込む感じで装着すると上手くはめ込むことが出来ます!

充電中はLEDが赤色で点灯し充電が完了すると青色LEDが点灯します。
コンパクトでシンプル、なかなかいい感じです!

TP4056充電モジュールは、電子工作用途でリチウムイオン電池を充電するために使われている方多いと思います。
充電以外にも使用機器への電力供給でも使えるモジュールなので製作物に組み込むのにも便利に使えます。

3Dプリントパーツで作った簡単なボックスとなりますが、裸状態で使うよりボックスに収納して使った方が断然使い勝手は良くなります。

3DプリントパーツデータはThingiverseの方に公開しています。
簡単に作れるので興味ある方は作ってみて下さい!

参考 Compact USB Charger for 18650 Battery (TP4056)Thingiverse

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