電子工作でテスト回路やプロトタイプ基板などを作る際にユニバーサル基板を使って組むことはよくあると思います。
ユニバーサル基板は2.54mmピッチではんだパットが並んだもので簡易的に回路を組む際に便利な基板です。
自作基板(PCB)を作る際の一歩手前の段階として回路を組みテスト等する目的で私もよく使っています。
ここ最近作っていた製作物でユニバーサル基板を使う機会が多かったのですが、Kicadでの基板設計にも少し慣れてきたせいかユニバーサル基板でのはんだ作業が面倒だと感じる場面が多々ありました。
今ではPCBの製作は数百円程度の価格で作ることができ、1週間~10日ほどで手元に届いちゃいますからね!
しかしながら、ちょっとした回路や動作確認等ではユニバーサル基板を使う方が便利な場面も多いと思います。
最近製作したものでもいくつかユニバーサル基板を使いましたが、配線が結構大変で時間もかかりました!
最近ユニバーサル基板を使う機会が多かったせいか、ブレッドボードのようにレーンの配線が繋がったタイプの基板があると配線の手間を省ける場合が多く便利なのにな・・・と感じることがあり、レーンの配線が繋がったタイプの自作ユニバーサル基板の製作を考えてみました!
ブレッドボードのような配線パターンになったユニバーサル基板の製作!
ユニバーサル基板を使った配線で一番面倒なのが、VCCラインやGNDラインなど同一ラインが複数存在するものだと思います。
スズメッキ線等を使い複数接続できるそれらラインを用意したりと何かとはんだ作業が面倒になることが多いと思います。
ブレッドボードのようにパターンが繋がったタイプのユニバーサル基板があると配線が楽になる場合が多いのに、とふと思ったことからレーンが繋がったタイプのユニバーサル基板を自作してみようかと・・・
SNSで教えて頂いたのですが、市販されているものもいくつかあるようですね!(みなさんお詳しい!)
ユニバーサル基板でブレッドボードみたいに繋がったタイプのモノってあるのかな?
最近工作でよくユニバーサル基板使ってたけど、あると便利かな?
と思ったりしたので試しに試作中・・・なんか売ってそうだけどね! pic.twitter.com/wT9eol8due
— ガジェット大好き!! (@smartphone_jp1) October 30, 2023
サンハヤトさんの製品を見ると、こんな感じにレーンが繋がったユニバーサル基板があると便利そうですよね!
秋月電子さんには両サイドに電源レーンを用意した、まさしくブレッドボードをそのままユニバーサル基板の形状にしたタイプのものも販売されているようです。
これは面白いですね!
YouTuberのイチケンさんもオリジナルのものを作られているようです!
カッコいい!
裏面の中央にどこにも接続されていない縦1列を用意しています。
ここにGNDを接続できます(配線は必要になりますが) https://t.co/87aeM0Bufi pic.twitter.com/v1WPf28TPF
— イチケン (@ichiken_make) October 24, 2023
市販されているものなどいくつか見ていたのですが、DIP ICやマイコンボード、また何かしらモジュールを使うことを考えるといくつかレーンが別れている方が使いやすいかな?
これは使用する用途に関係してきますが、マイコンまわりの回路で私がこれまでユニバーサル基板を使ってきた用途ではレーンを少し小分けにしてそれらパーツをマウントしやすくすることで配線も楽になり使い勝手が良さそうという事で製作してみることにしました。
ユニバーサル基板は片面タイプや両面タイプ、またサイズの違い等により様々なものが販売されていますが、両面タイプのこちらのシリーズのものは使いやすいので各種サイズを常時ストックして使っています。
セットものも販売されているのでベーシックなサイズのものをいくつか揃えておくと何かと便利です。(更に大きなサイズの基板もあります)
今回テスト的に自作ユニバーサル基板を作ってみようと考えているのですが、このシリーズの基板でちょうど中間サイズにあたる5cm×7cmのものをベースに作ってみることにしました。
よく使っているユニバーサル基板なので、基板サイズ&四隅にある穴位置(M2)はこれに合わせることにしました。(7cm×9cm以上のものはM3ビス穴となっています)
このサイズのボードでは最大で縦18P/横26Pまで取ることが出来ます。
パターンの繋がりはこのようにしてみました。
パターンをいくつかブロックで分割しているので、複数DIP ICチップやモジュール、マイコンボードなどをマウントする事ができ、5Vや3.3Vといった電圧の違う電源ラインやGNDラインを作ったりすることも出来ますね!
通常のユニバーサル基板より配置できるパーツの数は使い方にもよりますがおそらく少なくなってしまうと思いますが、ブレッドボードのような接続や配線が出来るので便利に使える場面は多いように思います。
今回テスト的に作っているのですが、基板設計的には非常に簡単なものなので面付けのテストもやってみることにしました。
私の用途では販売等をやっているわけではないので多くの数同じ基板が必要な場面がほぼ無いことからこれまで面付けで基板発注をしたことがなかったのですが、ユニバーサル基板は何かと使う機会も多いことから面付け基板の発注テストも兼ねて製作しています。
10cm×10cm未満の基板サイズだと各社格安で基板を製作することが出来ますからね!
今回もJLCPCBに発注しました。
50×70mmサイズの基板なので上下に重ねて面付けすれば1辺が10cm以内に収まるので、実質10枚を500円程度で製作することができ市販されているものよりコスパは非常に良さそうです!
自作したユニバーサル基板の使い勝手やJLCPCBでの面付け基板の発注方法など、また詳しくご紹介できればと思います。
使い勝手が良ければ、他のサイズの基板や用途を限定したものなどを作っておくのも良さそうですね!
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