11月25日発売 書籍『Arduinoと3Dプリンタでロボットを作ろう』を出させて頂きました!

【電子工作キット】LEDを回転させて絵や文字を表現する『バーサライタ』キットを組み立てる!

電子工作を始めてから定期的に電子工作キットを作っているのですが、今回は『バーサライタ』を手頃に楽しめるキットを組み立ててみました!

バーサライタとは、一列に並べたLEDを回転させ点灯を制御することによりその残像を利用して絵や図形・文字などを表示させるというものです。

数百円ほどと非常にお安い海外製の電子工作キットなんですが、組み立ては比較的簡単(表面実装パーツのはんだ付けが必要です)で製作後も面白く遊べるなかなか完成度が高いキットでした!

『バーサライタ』キットを組み立てる!

海外製の電子工作キットについて

電子工作キットは国内製のものや海外製のものなど様々なものが販売されています。

海外サイトで扱われている電子工作キットは国内のキットではあまり見かけることがない面白いものが多く、そして安価な価格で入手する事が出来ることから私は海外製の電子工作キットをこれまで好んで作ってきました。

安価で面白いものが多い海外製の電子工作キットなんですが、残念なことに組み立てに関する説明や製作後の操作方法や動かし方といった日本のキットでは当たり前のように付属している取扱説明書(マニュアル)の類のものが付属していないものがあり製作の難易度が高いものも多くなります。

これが海外製の電子工作キットを作る際の最大の難所、ポイントになります!

これまでチャレンジして上手く完成&動作させることが出来たものは、いくつかブログでもまとめています。
あわせて見て頂ければと思います。

電子工作キット製作関連の記事

そして今回は、製作の難易度的にはそれほど高くなかったハンドスピナー型のバーサライタキットを組んでみました!

表面実装パーツのはんだ付けが必要!

今回製作するキットは表面実装パーツのはんだ付けが必要となってきます。
0805サイズ(2.0mm×1.25mm)のチップ抵抗やLEDの実装がメインとなります。

チップパーツのはんだ付けに慣れていない方は少し難しいかもしれませんが、通常のはんだゴテを使った手はんだによる実装ももちろん可能です!

先述のようにこちらのキットにもマニュアル等が一切付属していませんでした!
パーツ点数が少ないので付属しているパーツの数から逆算して取り付けていけば間違えること(迷うこと)はないかと思いますが、回路図とパーツリストを載せておきます。

MEMO
抵抗(R1~R8)は回路図では200Ωとなっていますが、実際には100Ωの抵抗が付属していました。
電流制限抵抗なので特に問題はありません!
パーツリスト
LED(D1~D12)極性(向き)があるので注意して下さい!
抵抗R01MΩ([105]と表記されています)
抵抗(R1~R8)100Ω([101と表記されています])
U1(STC8F2K08S2)16本足のマイコンチップです
U2(X32C)3本足のチップです(ホールセンサー)
SWタクトスイッチ
BT1/BT2CR2032電池ボックス

全てチップパーツ(表面実装パーツ)となっているのでサイズが小さいですが、はんだ付けに少し慣れた方なら実装は問題ないと思います。
格安(400円くらい)なキットなので、はんだ付けの練習キットとしてもいいかもしれません!

私はペーストはんだを使いリフローによりサクッと実装をしてしまいました!

自作基板の製作で使っているミニリフロー装置(MHP30)を使って簡単にパーツの実装が出来ました。
通常のはんだゴテを使った実装では少し時間がかかるかもしれませんが、0805サイズのパーツなので問題無いと思います。

【電子工作】コンパクトボディーで安全設計!ミニリフロー装置『Miniware MHP30』を使ってみる!

電子工作で自作基板の製作も始めたことからヒートガンやリフロー炉といったアイテムが手元に増えてきましたが、日本のキットでは珍しいチップパーツの実装が必要な海外製のこのようなキットの製作でも使えるのは便利ですね!

はんだ作業の際にあると便利なアイテムはこちらでまとめています。
あわせて読んで頂ければと思います。

【電子工作】はんだ作業にあると便利な必須アイテムたち!

パーツの向きは基板に書かれているシルク文字(フットプリント)を見れば問題ないと思いますが、LEDは極性(アノード・カソード)があるので向きに注意して実装して下さい。
チップLEDのカソード側には緑のライン(印)が入っています。
下写真左側がこのカソード側になるようにLEDを取り付けて下さい!

綺麗にパーツの実装が出来ました。
基板裏にボタン電池(CR2032)用の電池ボックスを取り付けて基板は完成です。

電源スイッチを押しLEDが点灯すれば成功です!(CR2032電池2本は付属していません)

あとはベアリングをケースに取り付け基板を収納すればハンドスピナー型バーサライタとして完成なんですが、こちらのパーツはマグネットが仕込まれた方を表側に取り付けて下さい!
基板表面のこのパーツ(小さい3本足のチップ)はホールセンサーとなり、マグネットに反応して回転を検出しているようです。

以上で完成です!

スイッチを入れ回転させるとサンプルであらかじめ書き込まれている図形がいくつか表示されます。
安価なキットですが面白く完成度の高いキットです!

カスタマイズも可能!

こちらは本記事ではサポートしませんが、サンプルとして書き込まれているものから自作した文字や図形などを表示させるカスタムも出来るようです!

シリアル端子(TX/RX)が引き出されているので、USB-シリアル変換モジュールを接続してマイコンにあらかじめ書き込まれているプログラムを書き換えることも出来るようになっています。

本キットは、ホールセンサーで回転を検知しマイコンに接続した各LEDの点灯を制御するという非常にシンプルな構成になっています。

サンプルであらかじめ書き込まれているプログラムのLED点灯周期(周波数)をどのように設定しているのか分かりませんが、表示させる図形をピタッと静止させることが出来ないか?

モーターを3Dプリンタで作ったパーツで固定して回転数を変えてみたりと・・・
バーサライタの仕組みを理解し実際に試すことが出来るなかなか良いキットだと思います!

最後に!

バーサライタキットには今回ご紹介したハンドスピナー型の簡易的なもの以外に、円筒形や球体になったものなどいくつか販売されています。

モーターの回転数を制御し球体の形状で表示させるこのような海外製のキットも手元にあるのですが・・・
例のごとくマニュアルや回路図などが一切付属していないため製作の難易度が高くいまだに完成に至っていません!

今回製作したキットはパーツ点数が少なく製作の難易度はそれほど高くないので、
『バーサライタってどんなもの?』
『どのような原理で動かしている?』
など、そういった事が試せる面白いキットだと思います。

お子さまの工作としてもいいかもしれませんね!

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