Arduinoに接続して使う無線通信モジュールには、BluetoothやWi-Fiを使った方法などいろいろとあります。
その中でもnRF24L01無線モジュールは比較的簡単に扱うことが出来る便利なモジュールだと思います。
nRF24L01はArduinoなどのマイコンボードとSPIでの接続で使える無線モジュールとなり、モジュールを2つ用意すれば双方向でのデータのやり取りを行うことが出来ます。
また、さらに複数モジュール間でのデータのやり取りも行うことが出来る大変便利な無線モジュールとなっています。
送信側・受信側ArduinoにnRF24L01モジュールを取り付けて無線でのデータのやり取りで使えば、スマートカー(ラジコン)やロボットなどの操作で便利に使うことが出来ます。
ArduinoやRaspberry Piなどのマイコンボードを使った電子工作用途で非常に便利に使えるnRF24L01無線モジュールですが、技適が取得されていないためその使用には注意も必要です!
nRF24L01無線モジュールに関しては詳しくはこちらの記事を参考にして下さい。

そして今回は、このnRF24L01無線モジュールを組み込んで一体化した面白い(便利な)Arduino Nano互換ボードがあったのでご紹介したいと思います。
目次
【RF-Nanoボード】nRF24L01が搭載されたArduino Nano互換ボードを使ってみる!
nRF24L01無線モジュールは技適が取得されていないモジュールとなるためその使用には注意が必要ですが、Arduinoで無線通信を使ったデータのやり取りを行う場合、非常に便利に使える無線モジュールの一つとなります。
nRF24L01無線モジュールとArduinoボードとはSPIでの接続で比較的簡単に扱うことが出来ます。
Arduinoの場合、SPIで使えるピン(端子)はボードによって決まっています。
例えばArduino UnoやNanoでは、デジタルピンD10~D13(SS/MOSI/MISO/SCK)がSPIピンとして割り当てられているのでnRF24L01モジュール単体での接続でも簡単なのですが、その配線の取り回しが面倒となる場面が結構出てきます。
テスト動作させる場合などではこんな感じの配線になりがちです!
テスト段階では特に問題はありませんが、無線モジュールなので接続したピンヘッダーのグラつきなどで動作が不安定になることもあります。
そんなことから、製作物に組み込む時は3Dプリンタでこのようなブラケットを作成し固定しています。
そして今回ちょっと便利なArduino Nano互換ボードを試してみたのでご紹介します。
Arduino Nano互換ボードにnRF24L01無線モジュールが一体化したEMakefunのLGT-RF-Nano V3.0というボードです。
単にArduino Nano互換ボードにnRF24L01無線モジュールが組み込まれたボードとなりますが、煩わしい配線が必要なくなるので結構便利なArduino Nano互換ボードとなります。
以前製作したこちらの4足歩行ロボットは、Arduino Nanoにセンサーシールドという構成で組んでいるのですが、nRF24L01無線モジュールを接続する場合にその配線が結構面倒だったんですが、RF-Nanoボードに取り替えるだけで完結しちゃうのがグッドです!

このロボくん用にRF-Nanoを購入したのですが、海外サイトでは安価で入手することができて通常のNano互換ボードよりお得感があるためいくつか追加購入しました。
最近の半導体価格高騰によりArduinoボードも以前より価格がかなり高くなっていますが、無線モジュールが一体化されたRF-Nanoはかなり価格が抑えられています。
通常のArduino Nanoやその互換ボードではマイコンチップにATmega328Pが使われていますが、このRF-NanoボードではLGT8F328PというATmega328Pと互換性のあるチップが使われています。
昨今のチップ不足による半導体価格高騰への対応策?のようですが、無線モジュールが一体化して完全に互換性のあるArduinoボードが安く入手出来るのはありがたいことです。
搭載チップにはATmega328PとLGT8F328Pのタイプがあるようです
RF-Nanoに搭載されているマイコンチップには、通常のArduino Nanoに搭載されているATmega328Pが使われているボードと、その互換チップにあたるLGT8F328Pが搭載されたタイプのものがあるようです。
今回ご紹介しているものはLGT8F328Pという互換チップが使われたEMakefun社製のRF-Nano(LGT-RF-Nano)となります。
海外サイトAliexpressから購入したものです。
Nano互換ボードとして全く遜色なく使うことが出来ますが、スケッチを書き込む際のボード設定や接続されているnRF24L01無線モジュールのピンアサインなど詳しく見ていきたいと思います。
nRF24L01無線モジュール接続ピンについて
今回ご紹介しているものはEmakefun社製のRF-Nanoボードとなります。
ボードサイズは48mm×19mmと通常のArduino Nanoよりも少しサイズが大きくなっていますがピンヘッダーの取り付け位置は同じなのでシールドやブレッドボードを使う場合も問題なく同様に使うことが出来ます。(一部シールドではボードサイズが少し大きいので干渉する場合もありそうです)
USB端子はMiniUSBではなくMicroUSB端子となっています。
Emakefun社製のRF-Nanoでは外部アンテナを接続するためのExternal antenna端子も用意されていますが、内蔵されているnRF24L01無線モジュールは国内での技適が取得されていないモジュールなので使うことはないかな?
ピンの配列も通常のArduino Nanoと全く同じですね!

特に意識する必要はありませんが、ボード上のマイコンチップとnRF24L01無線モジュールとは内部的にD11~D13までのSPIピンとD9がCSNCE、D10がCECSNに繋がっています。
詳しくはこちらを参考にして下さい!

LGT8F328P(ATmega328P) | nRF24L01 |
D9 | |
D10 | |
D11 | MOSI |
D12 | MISO |
D13 | SCK |
+3.3V | VCC |
GND | GND |
CE/CSNの割当が逆になっていたので上記修正しました!
ボード設定(インストール)
LGT8F328Pチップが使われたLGT-RF-Nanoボードでは、スケッチの書き込みを行う際にArduino IDEに『Maker-Nano』ボードをインストールしておく必要があります。
インストールする『Maker-Nano』ボード情報は、GitHubで提供されています。
参考 nulllaborg/arduino_nulllabGitHubLGT-RF-Nanoを使うためのボード情報をArduino IDEにインストールする手順です。
上記GitHubページにパッケージ化されたボード情報のインストールURLが記載されているのでコピーしておきます。
https://raw.githubusercontent.com/nulllaborg/arduino_nulllab/master/package_nulllab_boards_index.json
Arduino IDEの[Preferences](Macの場合)から[追加のボードマネージャのURL]の項目を開きます。
先程コピーしたURLを新たな行に貼り付けて、[OK]をクリック。
次に[ツール]→[ボード]→[ボードマネージャ]へと進みます。
[Nulllab AVR Compatible Boards]という項目が追加されているので、これを選択しインストールして完了です!インストールが完了すると[ボード]の項目に[Nulllab AVR Compatible Boards]が表示されるので、この中にある[Nulllab Nano/Maker-Nano]を選択します。
このボード設定でRF-Nanoにスケッチの書き込みが行え、通常のArduino Nanoと同様に使えるようになります。
無線モジュールでのやり取りも問題なく出来ました!
このボード、便利ですね!
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最後に!
nRF24L01無線モジュールは技適の問題もありますが、マイコンボードを使った電子工作用途で便利に使える無線モジュールとなります。
小さなモジュールなので製作物で使う場合の固定方法やその配線の煩わしさなどを感じる部分もありますが、Arduinoボードと一体化しているRF-Nanoは非常に使いやすくなりますね!
最近の半導体価格高騰でArduinoボードも以前よりかなり価格が上がっていますが、海外サイトでは通常のArduino Nano互換ボードよりも安く入手する事が出来るのはいいですね。
AmazonでもRF-Nanoの取り扱いはされてはいるのですが、以前より数倍の価格にまで高騰してしまっているので、興味がある方は到着まで時間はかかりますが海外サイトからの購入がいいかもしれませんね!








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