本記事は、JLCPCBでの基本的な基板(PCB)発注方法に関してまとめたこちらの記事の追記となります!
自作基板の製作を始めて1年ほどが経ちました。
これまでJLCPCBに基板製造を依頼をして、多くの自作基板を作ってきました!
JLCPCBでは基板発注時に特殊加工や製造オプションといった多くのオプション項目が用意されています。
このような項目は基本的に有料となり基板製造料金にプラスしてエンジニア料金などが加算されます。
一般的な用途?で使用する基板ではオプション項目を選択して発注することはそれほど多くないと思います。
発注画面に出てくるデフォルトで設定されている項目を選択して基板を発注すれば、標準サイズの基板(10cm×10cm以内)であればほぼ問題なく格安で基板製造を行うことが出来ると思います。
しかし製作する基板の使用用途によってはオプション項目を選択して発注することも多くなります。
端面スルーホール基板を作りたい場合や面付け基板として発注する場合、また銅層の表面加工などJLCPCBでは多くのオプション項目が用意されています。
これらオプションで用意されている項目は特殊な機械や加工が必要なため、クリアランスや基板寸法など細かく規定されています。
そのため発注時の見積もり料金から基板データのチェックを経て追加料金が加算される場合も出てきます。(これまで数回経験しました)
JLCPCBでは基板発注が確定すると即料金を支払う[Pay Directly]とデータのプレビュー結果を受けた後に支払う[Review Before Payment]の2通りの支払い方法が用意されています。
通常基板では追加料金が発生することはほぼ無いと思うので[Pay Directly]を選択して発注すれば基板製造に入るのが早く、結果手元に届くのも早くなります。
また[Review Before Payment]を選択すれば、データの審査(プレビュー)後に料金の追加があれば確認することができ問題なければ支払い手続きへと進みます。
ここで思わぬ追加料金が発生していた場合は簡単にキャンセルすることも出来ます。
支払い方法の選択
具体的に見ていきます。
JLCPCBに基板データ(ガーバーファイル)をアップロードして基板製造に関する項目にチェックを入れ発注を行いますが、カートに入れ決済する際に[3.Submit Order]で[Pay Directly(recommended)]と[Review Before Payment]という項目が用意されています。
支払いのタイミングを指定する項目ですね!
- Pay Directly(recommended):注文完了後、即支払いを行う方法
- Review Before Payment:審査(プレビュー)結果を受けて支払う方法
Pay Directly(recommended)
私の場合、これまで注文確定時に料金を支払う[Pay Directly(recommended)]を選択して発注することがほとんどでした。
通常基板の発注では見積から料金が変わってしまうといったことはなく、基板の製造に移行するのが速いですからね!
基板データに何かしらの不備があった場合でもちゃんと知らせてくれます。
製造工程に進むのを一旦止めデータ修正したものを再アップロードしたり、JLCPCBのオペレーターさんの修正案で基板製造に進むことも出来ます。
Review Before Payment
オプション項目を付けた発注を行うようになってくると、先述のように特殊な加工や製造工程が必要となってくるため思わぬ追加料金が加算されるといった事も出てきます。
オプション項目を選択した加工では、その項目によりサイズやクリアランス等細かく規定されていてその条件を満たさなければさらに追加料金がかかったりすることもあります。
この規定されている項目はPCB製造メーカーにより微妙に数値等異なっているので、基板製作を始めて1年ほどの私では全てを確認するのはなかなか難しく、いまだによく分からない項目でもあります。
通常基板の発注では見積料金から追加料金が発生することはこれまで一度も経験したことはありませんが、オプション項目を選択した発注では数回経験しています。
[Review Before Payment]を選択して基板発注を行うと、審査(プレビュー)後に最終的な料金等を確認、そして支払いまたはキャンセルを行うことが出来ます。発注した時点では[Reviewing]と表示され審査待ちの状態になります。
審査(プレビュー)が完了すると[Approved]となり最終料金が表示されます。(少し時間がかかります)
上記発注したものとは別基板なので料金が異なっていますが、下記発注のものは追加料金はなく見積通りの料金となっていました。
問題がなければ、[Pay]をクリックして支払いを完了させると基板製造に進みます。
また[ゴミ箱]アイコンをクリックするとキャンセルが出来ます!
こちらも別基板の発注なんですが、見積もり時より2000円ほど追加料金が加算されていました!
調べてみると、JLCPCBで規定されている面付け基板の最小サイズよりも小さな基板だったためかなりの追加料金が発生したというものです。
これ実は結構便利な機能というか発注方法で・・・
私の場合オプション項目を付けた発注ではまだあまり細かい部分まで把握出来ていないので、いくつかデータを作り料金の確認だけ行う、またはどこでその追加料金が発生しているかなどの確認でも使っています。
オンラインでのチャットは超便利!
[Review Before Payment]を選択していれば審査完了まで少し時間がかかりますが追加料金等の確認が行なえ、それに応じてキャンセルをするといったことも簡単に出来ます。そしてJLCPCBでは便利なオンラインチャットが使えます。
上記基板では結構な追加料金が加算されていたのですが、実際どの項目に該当してその料金が発生しているのかというのは今の私の知識ではさっぱり分からず・・・
そこで最近よく利用しているのがオンラインチャット機能です。
JLCPCBさんの発注画面の右下にいつも出ているあれですね!
実際にやり取りした一部がこんな感じです。
どこの規定に引っかかっているからいくら追加料金が発生しているのかなど、料金の事に関わらず基板製造に関する全般に対して的確な答えが頂けるので最近よく利用しています!
技術的なことなどネットで出てくる古い情報であれやこれやと迷うくらいなら、ある程度のことなら解決することが出来るので便利だと思います。
最後に!
基板製作を始めて1年ほどJLCPCBで基板発注を行ってきましたが、これまで大きなトラブル等は無くサービスとしては非常に満足しています。
『ブログを見て基板製作を始めたよ!』
『公開されているデータを使って基板を作ったよ!』
といったお話なども頂けるようになってきたので、JLCPCBの便利な発注方法というか使い方みたいな感じで追記記事としてまとめてみました。
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