月刊I/O 2022年5月号『Raspberry Piで作る電子工作』に記事を掲載して頂きました!

電子工作で便利に使えるミニサイズの簡易デジタル電圧計。2線式・3線式の違いやその使用方法について!

テスト回路や自作した製作物に簡易電圧計を取り付けて使いたいという場面はよくあります。

ブレッドボードに組んだ回路の特定部分の電圧を計測したい場合はデジタルマルチメーター(テスター)があればいいわけですが、製作物に取り付けて電源やバッテリーなどの電圧を常に表示させたい場合などではそうもいきません。
また、複数箇所の電圧を同時に計測したい時もあります。

電子工作用途で便利に使えるミニサイズの簡易デジタル電圧計にこのようなタイプのものがあります。
ビス穴が用意されているので製作物に取り付けもしやすく、安価な割に簡易電圧計としては精度も良いので便利に使える場面は多いと思います。

よく見かけるタイプの簡易デジタル電圧計となりますが、2線式タイプと3線式タイプの2種類があります。

今回は電子工作でよく使われる簡易デジタル電圧計の使い方や、2線式タイプ・3線式タイプの違い、また使用方法や用途などを見ていきたいと思います。

電子工作で便利に使える簡易デジタル電圧計!2線式・3線式の違いやその使用用途ついて

電子工作をやられている方なら、このような形状の小型デジタル電圧計を一度は見かけたことがあると思います。

安価な簡易電圧計となりますが、電源電圧の計測などの使用用途では精度的には問題なく便利に使うことが出来ます。
自作した製作物や電子機器などに取り付けて使用するといった用途で使われる場合が多いと思います。

そしてこのタイプの小型デジタル電圧計には下記写真のように、2線式タイプのものと3線式タイプの2種類があります。

2線式タイプのものには、赤色のリード線(プラス)と黒色のリード線(マイナス)の2本の接続線が付いています。
また3線式タイプのものには、赤色(プラス)と黒色(マイナス)に加えてもう1本黄色のリード線が取り付けられています。
よく見ると基盤に配置されているパーツも微妙に違っています。

2線式と3線式では接続方法や計測できる電圧の範囲などに違いがあるので見ていきましょう。

2線式タイプの仕様&使用方法

まず2線式タイプのものです。
こちらは、プラスとなる赤色リード線とマイナスとなる黒色リード線の2本なので簡単に使い方は想像できるかと思います。

計測したい部分に極性(プラスとマイナス)を合わせてこの電圧計を接続するだけです。
テスターの使い方と全く同じですね!

接続自体は非常に簡単ですが、ここで問題となるのがこの電圧計モジュールを動かす駆動電圧には最低約3V(推奨4V)必要だということです。
つまり3V以下の電圧の場合、この電圧計モジュール自体を駆動出来ないため計測することが出来ないということです。

2線式電圧計の製品仕様
測定範囲 DC3~30V(4V以上の電圧を推奨)
表示桁数3桁(10V未満は0.01V単位で表示/10V以上は0.1V単位で表示)
サイズ約30mm×11mm×9mm
LEDサイズ約23mm×10mm
MEMO
製品によって若干仕様が異なる場合があります!

3V以上の電圧では問題なく動作させることができ、安定化電源からの出力電圧を計測してみても誤差はそれほど大きくなくなかなか優秀です。
一般的な使用用途での電圧測定では問題になることはないと思います。

また、計測する電圧を下げていくとこのように測定電圧が3V付近では表示が薄暗くなります。
測定範囲の仕様は3V以上ですが、推奨されている4V以上の電圧で使うのが望ましいようですね。(一応計測は出来ています!)

測定電圧が2.5V付近まで下がると、電圧計モジュール自体を起動出来ないため計測することが出来ません。

2線式の電圧計の場合、動作電圧として3V以上が必要で(最大30Vまで測定可能)、3V以上の電圧の計測では通常のテスターを使用する時と同様に測定することが出来ます。

試しにこのような回路の電圧を測ってみます。
5Vの電源に電流制限抵抗(150Ω)を接続しLEDを点灯させる回路の例ですが、LED部分にかかる電圧(順方向電圧VF)を計測してみます。
LED両端にかかる電圧の測定なので、電圧計の接続はこのようになりますね。

まず全体の電圧を測定してみると、ちゃんと5Vを計測できています。

次に目的となるLEDにかかる電圧の測定です。
赤色LEDの場合、一般的に順方向電圧は1.8V~2.2V程度となります。
まずデジタルマルチメーターで計測してみると、LEDにかかっている電圧は約2.07Vでした。

次にこの簡易電圧計を接続して同様にLEDにかかる電圧を計測してみます。
しかしうまく表示されていませんね!
計測部分の電圧が3V以下なので、この電圧計モジュール自体を駆動することができず計測することが出来ないということです。

このように2線式タイプの電圧計モジュールでは、モジュール自体を駆動するために3V以上の電圧が必要となるため測定できる電圧範囲は3Vから最大30Vまでとなります。

3線式タイプの仕様&使用方法

次に3線式タイプの電圧計モジュールです。
2線式タイプのものに1本ワイヤー(黄色)が追加され3本になっています。

3線式の電圧計も赤色リード線を電源のプラス側、黒色リード線をマイナス側に接続するのは同じです。
ただ接続方法が異なるのは、赤色と黒色のリード線はモジュール駆動用の電源ケーブルとなり、実際に電圧を計測したい箇所に接続するケーブルは黄色ケーブルとなります。

先程のLEDにかかる電圧を計測する場合の接続はこのようになります。

まず電圧計モジュールを駆動するための3V以上の電圧が取れる場所に赤色と黒色のケーブルを接続します。
モジュールを駆動するための電源として3V以上の電圧が必要なのは2線式と同じです。
この時点では”00.0″と表示されるだけです。

そして3線式タイプの電圧計は黄色のリード線を電圧を測定したい部分に接続します。
今回の例ではLEDのアノード側ですね。
先程の2線式タイプのものでは表示されなかった3V以下の電圧もうまく計測し表示されています。
写真では少し暗く写っていますが、実際はちゃんと明るく2.05Vと表示されています。

3線式タイプの電圧計モジュールの場合も駆動するために3V以上の電源が必要なのは2線式と同じですが、計測部分の端子が別で用意されているので、3V以下の電圧でも測定することが出来るようになっています。(測定範囲はDC0.00V~99.9Vとなっています)

3線式電圧計の製品仕様
測定範囲DC0.00V~99.9V
表示桁数3桁(10V未満は0.01V単位で表示/10V以上は0.1V単位で表示)
サイズ約30mm×11mm×11mm
LEDサイズ約23mm×10mm
駆動電源3~30V(推奨4V以上)
MEMO
製品によって若干仕様が異なる場合があります!

2線式・3線式タイプの使用用途

2線式・3線式タイプのもの共に電圧計モジュールを駆動するための3V(推奨4V)以上の電圧が必要なのは同じですが、測定できる電圧範囲が異なっています。

3線式タイプの電圧計ではモジュールを駆動するための3V以上の電源が必要ですが、測定範囲は0V~99.9Vまで計測することが出来るので、今回行ったようなブレッドボードで組んだテスト回路の電圧測定などに向いています。

マイコンを使った回路では5Vや3.3Vの電圧を扱うことが多いので、このような用途に向いていると思います。

ケーブルをジャンパーワイヤに付け替えておくと、小型なので計測箇所を変えて測定するなど容易に行えるので便利に使えます。
もちろんこれはテスターを使えば同様に計測する事が出来るのですが、例えば上記写真のように同時に複数箇所の電圧計測を行いたい場合などで便利に使えますね!

また電源部分の電圧を常に計測したい場合では、2線式の電圧計の方が配線が少なくシンプルに接続できるので適していると思います。
例えばこのような製作物のバッテリー電圧を常にモニターしたい場合などです。
バッテリー(電源)のプラスとマイナスに接続するだけなのでシンプルに接続して使えます!

3線式のものは2線式として使うこともできます

2線式タイプと3線式タイプの仕様が分かっていると、3線式タイプのものを2線式として使うことも出来ますね。

そうです、プラスの赤ワイヤーと測定する黄色ワイヤーを一緒に接続してしまえばいいだけです。

配線が邪魔なら2線式のように端子を短絡させケーブルを2本にしてしまってもいいと思います。

これで簡単に3線式タイプのものを2線式タイプとして使うことが出来ます。

最後に!

電子工作で便利に使える小型簡易デジタル電圧計の使い方を見ていきました。

電子工作ではデジタルマルチメーター(テスター)は必須アイテムで、電圧の測定では1台持っていると完結しちゃうわけですが・・・

【電子工作】オートモードが便利で使いやすい!小型なペン型デジタルマルチメーター(テスター)[MT007PRO]
電子工作の必須アイテム!私が使っている便利なデジタルマルチメーター(テスター)のご紹介!【KAIWEETS HT118A】

テスター購入前によく使っていたこのような小型簡易電圧計ですが、電子工作用途で便利に使える場面は多いと思います。

ブレッドボードに組んだ回路の電圧測定には小型なので結構便利に使えるんですよねー!
テスターを用意するまでもないちょっとした電圧の確認や複数箇所の電圧を同時に測定したい場合など何かと重宝します。

コメントを残す