Arduinoを使った電子工作を普段楽しんでいますが、電子工作という趣味を始めてから定期的に電子工作キットを作るようになりました。
電子工作キットには様々なものが販売されていますが、海外製のキットでは安価で面白いものが多数あることから好んで作っています。
しかし海外製の電子工作キットには組立説明書など一切付属していないものも多く、国内キットと比べると組み立ての難易度が高いものも多く存在します。
回路を調べパーツの極性や配線など考えながら組んでいかないといけないものも多く、はんだ付けに至るまでにいろいろと調べる必要があるものもこれまで多数ありました。
これまで作った電子工作キットはこちらからご覧下さい!
そして今回作った海外製キットは、ミニデジタルFMラジオキットとなります。
比較的製作の難易度は低く楽しめるキットでした。
購入当初はあまり解説されているサイトなどなかったのですが、You Tubeにも製作動画がいくつか挙げられているようなので失敗なく楽しく作ることが出来るキットだと思います。
今の時代、ネット環境があればRadikoなどでラジオを聴くことは出来るのですが・・・こういったアナログなものを作るのもいいですよね!(回路は完全にデジタルなんですが)
中学生の頃は超ラジオ少年で、ストレートラジオや頑張ってスーパーヘテロダイン方式のものを回路を組んで作っていた思い出があり、トランジスタを何石か使い回路を組んでアンプはダーリントン接続で・・・そんな事をやっていた記憶があります。
最近では、アンプやラジオモジュールを使えばArduinoなどのマイコンをって動かすことが出来るようですね!
こちらはArduinoを使ったFMラジオのDIY動画となります。
FMラジオモジュールを使いArduinoで制御(選局)してラジオとして動かすというものですが、なかなか面白く興味深い内容となっています。
個別でパーツを購入してこれに近いものを試してみようと考えていましたが、少し構成は違いますがキットとして格安で販売されているものを見つけたので今回作ってみました。
制御するためのマイコンチップはArduinoではなく8051コアマイコン(STC89C52RC)という8ビットマイコンを使ったFMラジオDIYキットとなります。
アクリルケースも付属して2000円ほどなので電子工作キットとしてはお得感もあり、レトロ風ラジオな外観もいい感じです!
目次
FMラジオDIYキットを組み立てる!
こちらが今回作るGeekcreitさんのFMラジオDIYキットとなります。
はんだ付けの難易度はそれほど高くないので楽しく作ることができます。
アクリルケースもちゃんと付属しているので、作った後もちゃんとFMラジオとして動作させ使うことが出来ます。
海外製のキットとなり格安で購入出来るのはいいのですが、組み立て説明書などが一切付属していないため少し組み立て手順等を簡単に残しておきます。
このキットは調べてみるとYou Tubeにもいくつか紹介されているもので人気があるキットのようですね!
またFMラジオモジュールとArduino等マイコンチップの組み合わせで似たようなFMラジオをDIYされている動画も多数上がっているので見てみるのも参考になり面白いかと思います。
付属パーツ
まずは付属パーツです。
そこそこのパーツ点数がありますが、通常のはんだ付けで対応出来るものばかりなので製作の難易度はそれほど高くありません。
お子様の電子工作キットとしても良さそうですね!
FMラジオとしての構成は、STC89C52RCというSTC社の8ビットマイコンとRDA5807 FMラジオモジュールの組み合わせがメインとなりI2C接続により制御しているようです。
付属の大型スピーカー(結構音質は良いです)を鳴らすためにLM386低電圧オーディオパワーアンプが使われています。
また付加機能として、KA2284レベルメーターが使われ10個のLEDを点灯させる仕様となっています。
表示画面には1602 LCDモジュールが使われ、こちらはパラレル接続で点灯させているようですね。
組み立て
それでは組み立てていきます。
はんだ付けするパーツはそこそこありますが、極性や容量など間違わなければ簡単です!
同キットはYou Tubeにいくつか組み立て動画がアップされていたので、一番分かりやすかったものもご紹介しておきます。
組み立ての参考にして下さい!
RDA5807 FMラジオモジュールの取り付け
RDA5807モジュールの取り付けです。
RDA5807は受信周波数50~108MHzのFMレシーバーチップを搭載したI2C接続で使用できるラジオモジュールです。
取り付け向きを間違わないように!
抵抗の取り付け
次に抵抗の取り付けです。
10Ω/100Ω/1kΩ/6.8kΩ/10kΩの計5種類使います。(予備も数本入っていました)
抵抗のカラーコードが分からない方はネットで調べて下さいね!
テスターを使って調べることも出来ますが、このようなトランジスタテスター(多機能テスター)があると大変便利です。
電子工作キットを作る時の便利アイテムとなります。
基盤に抵抗値は表記されているので、あとは配置してはんだ付けです。
LED&KA2284レベルメーターの取り付け
LEDの取り付けですが、LEDには極性があるので注意して下さい!
次にKA2284レベルメーターの取り付けです。
KA2284は5つのLEDの点灯を制御するチップですが、これを2つ使い10本のLEDの点灯制御を行っています。
チップ取り付けの向きがあるので注意して下さい。
角が削られている方(1番ピン)がそれぞれ内側になるような向きで取り付けて下さい。
コンデンサ & 水晶振動子の取り付け
コンデンサは、セラミックコンデンサと電解コンデンサの2種類が使われています。
セラミックコンデンサは0.1μF(104と表記されています)と22PF(22と表記)の2種類、電解コンデンサは4.7μFと100μFの2種類あります。
基盤に容量値が記載されているので問題ないと思いますが、電解コンデンサは極性があるので注意して下さい!
マイコンチップの下に配置されているパーツは後々チップと干渉してしまうので注意して下さい。
電解コンデンサは倒し、水晶振動子は基盤にベタ付けではんだ付けしておきます。
LM386低電圧オーディオパワーアンプ
LM386パワーアンプの取り付けです。
直接はんだ付けしましたが、あとから8ピンのICソケットがポロッと出てきました。
その他パーツ
あとはICソケット・DCジャック・タクトスイッチ・ピンヘッダー・アンテナを取り付けてこちらの基盤は完成です。
ちなみにスピーカーへの出力は基盤右横にあるSP端子に付属ケーブルを接続して下さい。
STC89C52RCマイコンチップは40ピン足があるDIP-ICですが、ICソケットに取り付けるのも一苦労。
ICの足を補正する治具があると便利ですね!
アンテナの取付は、はんだがなかなか付いてくれず時間がかかりました。
収納するアクリルケースの穴位置に合わせて取り付けますが、基盤の穴とアンテナにある穴が合う位置がちょうどいい位置となりました。
アンテナを取り付け、LCDモジュールにピンヘッダーを取り付けてスピーカーと接続すれば完成です。
スピーカー端子は基盤の右横(SPと表記)にあるので付属ケーブルで接続して下さいね。
あとはアクリルケースを組んで中に収めれば、FMラジオの完成です!(ビスは3種類)
ケースの組み立ても結構時間がかかりましたが、こんな感じです。
スペーサーの位置さえ間違わなければ組むのは早いと思います。
音質が非常にいいのに驚きました!
この投稿をInstagramで見る
ちなみに、パーツは結構余りました。(予備かな?)
最後に!
電子工作キットとしては、これくらいのものが一番作って楽しめるかもしれませんね。
海外製の電子工作キットには今回のように組立説明書が付属していないものが多くあり、いろいろと調べないと製作に入れないものが多い印象を受けます。
しかしながらその作業が回路構成等を理解する勉強にもなったりするので、私は海外製のキットを好んで作るようになりました。
そのためまだ作れていないキットがどんどんたまっていく状態ではありますが・・・!
こちらのキットを作られる方は、その製作の参考にして下さい。
なかなかチューニングが合ってくれなかったり、深夜になるとよく分からない周波数のチャンネルを拾ったりと・・・アナログなラジオではありますが(内部は完全にデジタル回路です)、作ってみると面白いですよー!
今回ご紹介したFMラジオDIYキットはGeekcreit製のものとなり海外サイトからのものとなります。
以前、海外サイトを利用したことがないという方からお問い合わせを頂いたことがあるため、国内サイトで扱われているものも紹介しておきます。
ボタン配置や表示パネルに仕様の違いがあるようですが、基本構成は同じようなので参考になればと思います。
コメントを残す