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【電子工作 / PCB】ファミコン本体のケース加工無しで出来るAV出力化基板の製作を考えています!

ジャンクで入手した旧ファミコン本体が手元にあったので、現行モニターに繋いで使えるようにAV出力化させてみました。

自宅にはRF端子が付いた古いブラウン管テレビといったものが無かったのでやってみたのですが、見事に成功しRCAケーブル(黄・赤・白ケーブル)を使いPCモニターに出力しファミコンをプレイすることが出来るようになりました。

【電子工作】意外と簡単!?ファミコンをAV出力(コンポジット出力)に改造してみる!

今どきはNES(ファミコン)のゲームなんてPC用のエミュレーターやESP32といったマイコンでも動かすことが出来るのですが、当時のファミコン実機を使って遊ぶのも面白いものです!

【電子工作】ESP32でファミコンエミュレータを動かすオープンソースプロジェクトに挑戦![NESCAT]

ファミコンのAV出力化については解説されているサイトも多く、また改造と言ってもそれほど難しいものではなく入手しやすいパーツ構成で比較的簡単に出来るので、当時ファミコン少年だった方で旧ファミコンをお持ちなら試してみるのは面白いと思います。

前回ブレッドボードからのテストを経てユニバーサル基板を使いコンパクトに組んでみたのですが、どうせならファミコン本体ケース内に綺麗に収納させ端子類もケース側を加工することなく使えるようなAV出力化の自作基板を作ってみようかと考えています。

ファミコンAV出力化自作基板の製作

少し話が変わりますが、電子工作でレトロゲームをプレイできるゲームコンソール基板の製作を考えているのですが、どうせならレトロな形状のケースに収めて製作することが出来れば面白そう・・・

そんな発想からファミコン本体を入手しコントローラーの形状をCADでモデリング、そして形状をカスタムさせてこのようなミニゲームコンソールが作れないかという試みを現在やっています。

【電子工作 / PCB】ファミコンコントローラー型のミニゲーム機の製作を考えています!

正確なコントローラーのCADモデルのベースを作りファミコン本体にも収納出来るように考えているのですが、その寸法確認用として旧ファミコン本体を入手しました。

付属品が一切ない動作未確認のジャンクで販売されていたものなんですが、本来の目的だったCADモデルも完成したので今度は実際に動くか確かめてみたい・・・
ということで自宅にあるモニターでプレイ出来るようにAV出力化させてみました。
電子工作としては、なかなか楽しい工作でした!

【電子工作】意外と簡単!?ファミコンをAV出力(コンポジット出力)に改造してみる!

綺麗に出力されるようにブレッドボードで回路構成や定数をテストし、最終的にユニバーサル基板を使いコンパクトにまとめることが出来ました。

・・・と、ここまでが前回やっていた事となります。
基板がむき出しの状態でも電子工作的にはカッコよくて良いのですが、折角なのでファミコン本体ケース内に綺麗に収めてプレイ出来るようにもしてみたいところです。

イメージしているもの

自作したカスタム基板をファミコン本体内に収納すること自体はさほど難しくはないのですが、既存のファミコン本体ケースを使う場合、電源や映像・音声出力といった端子類をどうするかが問題となってきます。

ファミコン本体のケースを加工出来るなら問題ないのですが、端子用の穴などを加工するとなると手間がかかり綺麗に仕上げるにはある程度経験が無いと難しくなると思います。
今回製作しようと考えている自作のファミコンAV出力化基板は、ケース側を一切加工することなく既存の穴を活かして使えるようなものを考えています。

旧ファミコン本体背面には端子・スイッチ用の穴があります。
[ACアダプター][TV/GAME切り替えスイッチ][チャンネル切り替えスイッチ][RFスイッチ]用に用意された4つの穴です。

製作を考えているAV出力化基板ではケース側を加工をすることなく、これら既存の穴をそのまま活かして使える自作基板を考えており、本家ファミコン本体に入っている電源&RF変換基板を自作したものと入れ替えて改造を行おうと考えています。

CAD上で組み立ててみる

CAD上で計測してみると、既存の端子穴位置に合わせるためには少し工夫する必要があるようです。

ファミコン内の電源&RF変換基板(サブ基板)はトップケースのこの位置にビス固定される構造となっています。
この基板を自作したものと置き換える事を想定しているのですが、綺麗に固定するにはこの元のビス穴を利用して固定するのが良さそうです。

しかしこのビス穴を利用して自作する基板を固定する場合、端子の位置とケースの穴位置を上手く合わすのが難しくなります。

自作基板に取り付けた端子とケース側の穴位置は高さ的に1.5mm~1.6mmほどズレることになります。
この高さを上手く調整出来ればケースにある既存の穴位置と合わすことが出来そうです。

オリジナルの基板形状をトレースしたダミー基板(1.6mm厚)を所定の位置に取り付け、さらにもう1枚基板を取り付ける2枚構成で作れば実現出来そうです。

どうやってこの2枚の基板を固定するのか?
当初ピンヘッダーを使いこの2枚の基板を結合しようかと考えていましたが、ピンヘッダーのハウジングの高さは2.5mmあるのでこれでは1mmほど定位置から微妙にズレてしまいます。

ちょうどM2の六角ナットの厚みが1.6mmなので、基板間に挟み込みこのように2枚の基板を固定することで端子の高さを合わせることが出来そうです。

そしてハードの構成は前回と同じものを使おうと考えています。
RCAケーブルを使い出力できるようにするAV化なわけですが、映像(黄色)・音声R(赤色)・音声L(白色)の3つのケーブルを接続するための端子穴が必要になってきます。(ファミコンの音声出力はモノラルなので2本でも問題ありません)

3本(または2本)の端子を取るとなるとケース側の加工が必要となってくるため、[RFスイッチ]用の大きな穴を利用しTRRSコネクタを取り付ければケースを加工することなく1本のケーブルの接続で映像と音声を取り出すことが出来そうです。

そして電源です。
ファミコンに付属するACアダプターは10Vのセンターマイナスのものが使われているようで、最近ではセンタープラスの配置が一般的?となるため混同すると面倒なのと今風にType-Cケーブルから駆動出来るようにした方が使い勝手が良さそうです。

[ACアダプター]用に開いている穴にはType-C端子を取り付けようと考えています。
USB端子と接続して駆動させる形となり、モバイルバッテリーからの駆動も可能なので便利だと思います。

これで必要な端子は既存の穴を使い利用出来ると思いますが、基板の実装スペースに余裕がありそうなのでRGB LEDも実装してみようかと考えています。

RGB LEDのON/OFFスイッチも小さなものを使えば残っている既存の穴に合わせて基板に実装させることが出来そうです。

ファミコン本体ケースの上部背面には冷却用なのかな?スリットがいくつか開けられていますが、ここからカラフルに光が漏れるとカッコ良さそうです!

またファミコンのカスタムケースとして透明スケルトンケースを使いカスタムファミコンを作られている方も多いようですね。
ここまで来ると私も透明ケースを製作してみようかと考えています。

RGB LEDを搭載しカラフルに点灯させることが出来ると透明ケースとは非常に相性も良さそうです。

最後に!

以上が現在製作を考えているオリジナルのファミコンAV出力化基板のイメージとなります。

カスタムケースを自作するなら穴位置や形状など作り直してもいいのですが、今回は本家のファミコンケースでも使えるように既存のケース穴位置に合うように工夫してカスタム基板を製作してみようかと考えています。

実際に製作した際にまた詳しくご紹介出来ればと思います。

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