オリジナル基板(自作基板)の製作が出来るようになると電子工作で出来ることの幅も広がってきます。
基板設計は「難しい?」や「製作料金が高そう?」なんていう漠然とした先入観を持っていたことから私の中では長らく後回しにしていた項目なんですが・・・実際に作ってみると意外と簡単?に製作する事が出来ます。
もちろんKicadやEasyEDA、Fusion360といった基板設計が出来るCADソフトが使えることが前提となり、回路設計に関してもそれなりの知識が必要となってきます。
CADソフトに関してはこれはもう回数をこなして使い慣れるしかなく、回路設計は小規模なものから挑戦し徐々に作れる回路構成を増やしていくっていう感じでしょうか!
あとはCADソフトで作った基板データをPCB製造メーカーに発注して実際に基板を製作するわけですが、この部分は驚くほど簡単、そして安価な価格で製造日数も非常に早く製作する事が出来るようです。
私が学生の頃の感覚では、国内の基板製造メーカーに発注すると小規模な基板でも数万円なんていう基板製作料金がかかるというイメージを持っていましたが、現在は中国メーカーが主流となっているのでしょうか?
数百円という製作料金で数日で製造、10日ほどで手元に届いてしまいます!
これだけお安くそして基板製造が早いとなると、ユニバーサル基板で一旦組んでテストするなんていう過程を挟むよりコスパはいいかもしれません!
![](https://i0.wp.com/burariweb.info/wp-content/uploads/2022/09/jlcpcb-substrate-ordering-method-49.jpg?fit=601%2C400&ssl=1)
KiCadを使った基板設計も少し慣れてきたことから、ちょっとした遊び基板として名刺基板を作ってみようと考えていたのですが・・・今回は少し方向性が変わりデスクに立て掛ける鑑賞用のプレート基板を作ってみました。
ESP-WROOM-02のMOD的な基板となり、電子工作の作業デスクに立て掛けておくとテンションが上がりそうな基板です。
もちろんバナナプラグやワニ口クリップを使い接続するとESP8266として動作させることも出来ます。(かなり面倒ですが!)
基板設計は始めたばかりの初心者で基板製作を行う際に疑問に思っていることはまだまだたくさんあります!
これまで基板発注は10回ほど行いオリジナル基板を作ってきましたが、毎回このような疑問点を1つ取り入れ解決するようにしています。
今回製作した基板は完全に遊びといいますかネタ基板的なものとなりますが、今回取り入れたのは端面スルーホールというものです。
キャスタレーションホールと呼ぶ方が正解なのかな?
基板側面にあるメッキ加工されたギザギザの穴ですね。
KiCadでこのキャスタレーションホールを作るにはどうしたらいいのか?
また基板発注時に「Castellated Holes」というオプション項目があるなど、どのような仕上がりで基板が出来上がってくるのかイメージ出来なかったのでテスト的にこの基板を発注して試してみました。
ESP-WROOM-02 MOD基板。デザインプレート基板の製作!
小さなモジュールなどの基板を他の基板の上にはんだ付けして実装するために基板端にメッキ加工された半円の切り込みを入れる、いわゆるキャスタレーションホールと呼ばれるものがあります。
今後製作を予定している基板に使ってみようと思っていますが、今回そのテストとしてどのような仕上がりになるのかテスト基板を発注してみました。
KiCadでキャスタレーションホールを作成する方法に関してはこちらの記事を参考にして下さい!
![](https://i0.wp.com/burariweb.info/wp-content/uploads/2023/02/castellated-holes-pcb-12.jpg?fit=601%2C400&ssl=1)
ただテスト基板を発注するだけでは面白くないので、鑑賞用として作業デスクなどに飾っておくのに良さそうなプレート基板として仕上げてみました。
たまたま目の前に転がっていたESP-WROOM-02モジュールをデフォルメして大きなサイズにしたMOD的な基板形状、手のひらサイズのプレート基板としました。
作業デスクに飾っておくとテンションも上がりそうですよね!
基板設計
回路構成は簡単、通電用のLEDを取り付けESP-WROOM-02のI/O端子を引き出しているだけの基板です。
接続は面倒ですがワニ口クリップなどを使い配線すると一応ちゃんとESP8266として動かすことも出来ます!
今回はキャスタレーションホールが実際にどのように仕上がってくるのかのテスト基板です。
今回もJLCPCBさんに基板発注を行いました。
追加料金がかからないギリギリの基板サイズ(約100mm×68mm)で作っています。
【JLCPCB】基板発注時のオプション項目
キャスタレーションホールの作成にはJLCPCBでは基板発注時に[Castellated Holes]というオプション項目が用意されています。
有料オプションとなりますが、キャスタレーションホールに対して特殊な加工?(製造工程)により綺麗に仕上げることが出来るようです。
またJLCPCBでは品質は保証されていませんがこのオプション項目を付けずに通常加工でも基板発注を行うことが出来ます。
今回はテスト的にオプション項目を入れずに通常発注してみました。
メッキ加工されたスルーホールを基板外形線に沿って切断するので、メッキのバリが結構残っていました。
今回デフォルメして穴径は4mmと大きなサイズで作っていたのでこのバリは手で簡単に除去することが出来ました。
通常キャスタレーションは1mmやそれ以下の小さな穴サイズで作成するかと思います。
その際はこのバリの除去は結構大変だと思うので発注時にオプション項目「Castellated Holes」を選択しておいた方がよさそうです!
基板データ(ガーバーファイル)をダウンロード出来るようにしておきます。
何かの参考になればと思います。
使用パーツはESP-WROOM-02モジュールと通電確認用のLED(1206サイズ)、電流制限抵抗1kΩ(1206)の3点だけです。
動作確認
動作確認です。
ESP-WROOM-02モジュールの各I/O端子をそのまま引き出しているだけなので、接続は通常のESP8266を使うときと同じです。
バナナプラグやワニ口クリップなどを使えば配線することが出来ます。
ちゃんとESP8266としてWi-Fi機能も使えました。
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ESP8266は起動時のGPIO0/GPIO2/GPIO15端子のHIGH or LOWでスケッチ書き込み(アップロード)と実行を切り替えるわけですが、配線が面倒なので[書き込み][実行]をスライドスイッチを取り付け切り替えられる回路構成にしておくのもよかったかもしれませね!
最後に!
作業デスクに飾っていますが、テンションが上がるなかなか楽しい基板になったのではないでしょうかね!
キャスタレーションホールの作成方法も理解できたので、次は本番基板で試してみたいと思っています。
![](https://i0.wp.com/burariweb.info/wp-content/uploads/2023/02/castellated-holes-pcb-12.jpg?fit=601%2C400&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/burariweb.info/wp-content/uploads/2023/10/self-made-esp32-devkitc-1.jpg?resize=520%2C300&ssl=1)
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