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【電子工作 / PCB】ファミコンコントローラー型のミニゲーム機の製作② [CAD設計・モデル概要]

ファミコンコントローラー型のミニゲーム機の製作
  1. ファミコンコントローラー型のミニゲーム機の製作① [構想・イメージ] 
  2. ファミコンコントローラー型のミニゲーム機の製作② [CAD設計・モデル概要]

ちょっとしたお遊び?CADの練習を兼ねてファミコンコントローラーの正確なCADモデルを製作したことから、これを何かに活かせないかと考えていました。

前回の記事でも少し書いたのですが、ファミコンコントローラー型のミニゲーム機といったものを製作することが出来れば電子工作的には面白そうです!

前回の構想から3D CADモデルを設計し基板を製作する工程まで進めたので追記記事として書いていきます。

ファミコンコントローラー型のミニゲーム機の製作② [CAD設計・モデル概要]

以前ファミコンのコントローラーをUSBゲームパッド化させる改造基板を製作しました。
ファミコン本体を入手しコントローラー内の基板形状を正確にトレースして製作したものです。

【電子工作 / PCB】ファミコンのコントローラーをUSBゲームパッド化する基板を作ってみました!

製作は上手くいき、製作過程では基板形状だけでなくケースのCADモデルもラフに作っていたので、そこからさらに細部を詰めて本家コントローラーと遜色なく使えるファミコンコントローラー自作ケースも製作しました。

【電子工作 / 3Dプリンタ】ファミコンコントローラーの自作透明ケースを製作してみました!

この透明コントローラーの出来も非常に良かったので、これに合わせて本体透明ケースも作ってみたりと・・・これは本記事から話がそれてしまうのでまた別記事で詳しく書いてみたいと思っています。

そして本家ファミコンコントローラーの形状を正確にモデリングして遜色なく使えるレベルのCADモデルが出来たので、このデータを使って何か作ってみよう・・・

ということで、ファミコンコントローラー型のミニゲーム機を製作してみようかと考えています。

ESPboyを組み込んでみる

ファミコンコントローラーの形状をしたミニゲーム機を作るならハードウェアの構成はどうするか?
前回の記事でいくつか候補を挙げたのですが、ゲームエミュレーターを組み込むといろんなゲームがプレイ出来て面白そうです。

ファミコンのコントローラーの形状をしたミニゲーム機というイメージなので、ファミコンのゲームROMを使いプレイ出来るNESエミュレーターが動く構成で当初考えていたのですが・・・
NESエミュレーターが動く自作基板は以前製作したことがあったことから今回は除外しました。(本プロジェクトが上手くいけば作ってみるかもしれませんが)

【電子工作 / ESP32】ファミコンエミュレータが動く自作NESゲームコンソールの製作!

ファミコンのコントローラーサイズに入るハードウェア構成でかつ現時点での自分の設計スキルで製作出来そうなものを考慮して、ESPboyをカスタムさせた自作ゲーム機として製作することにしました。

【電子工作】ESP8266(WeMos D1 Mini)で動かすオープンソースの携帯ゲーム機『ESPboy』が面白い!

実はESPboyも公開されているデータを使い以前製作したことがあります。
しかしマイコンボードにWemos D1 Miniが使われていて技適の問題がクリア出来ていません。

【ESPboy】ESP8266で動かす携帯ゲーム機ESPboy。基板を製作して完成させました!【JLCPCB】

Wemos D1 Miniは使いやすく個人的に好きなESP8266ボードということもあり、ESP-WROOM-02を使い技適に対応させたカスタムD1 Miniボードも製作したことがあります。

【電子工作/PCB】技適に対応したWeMos D1 Miniを自作してみました!

これらを製作していたこともありESPboyやWemos D1 Mini(ESP8266)の回路構成は理解出来ていたので、技適に対応したカスタムESPboyとしてファミコンコントローラー型のケースに格納したミニゲーム機という方向性で製作していくことにしました。

そしてこちらは、ブレッドボードで最低限の回路を組みESPboyで使えるゲームやアプリを動かしテストしている様子です。

動作が不安定になるなどハード的なバグも取り除けたので、ここからまだ暫定ではありますが全体の回路構成を決め基板の設計に移りました。

このパーツ数なら想定している基板サイズに簡単に収めることが出来そうだな、と基板の設計を始めたのですが・・・
しかしそう簡単には進まないものですね!

ケース外形はオリジナル形状を活かしたい

ハードウェアの構成がある程度決まったので、ここから3D CAD上で主要なパーツを配置して基板形状を考えていくのですが・・・

ケース内部の形状はオリジナルのコントローラーから変えてもいいのですが、ケース外形や寸法は変更しないことを前提で設計を進めていきました。

このようにファミコン本体にもちゃんと収めることが出来るものを製作したかったからなのですが、外形や寸法、またケースの厚みを変えないという制限を付けると一気に設計の難易度が上がりました。

コントローラー内に収める基板は上記ハードウェア構成ではパーツ実装スペース的に結構余裕がありそうなんですが、実際にはバッテリーを収めるためのスペース確保や本家コントローラーで使われているスイッチパーツ(十字キーやABボタン)をそのまま活かすことを考えると、実際にパーツの実装で使えるスペースはかなり限られてしまいます。

ESPboyとして機能するように、ディスプレイの配置やさらに電源や追加のスイッチ、スピーカーなども必要となり、オリジナルのケース外形を活かした形状にするとこのあたり基板形状やパーツの配置が非常に難しくなる部分でした。

ケースとの干渉部分にもパーツを配置することが出来ないので、さらに実装出来るスペースが限られそうです!

ケース側の適切な壁厚確保等の問題から位置を変えることが困難なディスプレイやバッテリーの位置、また定位置に配置する必要がある十字キーやABボタンといった主要パーツの位置やケースとの干渉部分を全てトレースしKiCad側に持っていき基板設計に移りました。

基板の設計(現在進行中)

主要パーツの配置や基板形状、それに伴うケースCADモデルの作成などクリア出来た?ので、基板設計に移りました。

実装面積は広いように感じますが、先述のようにケースとの干渉部分や本家コントローラーで使われているスイッチパーツなどをマウントすることを考慮するとかなり限られた実装スペースになってしまいます。

ディスプレイや拡張端子は使い勝手やケースの壁厚確保のためにこの位置(センター付近)に配置したいところなんですが、配線が集中してしまい2層基板では左右の基板スペースを繋ぐ大きなGNDが配置できず・・・、どうクリアしようか考えています。

最後に!

ようやくですが基板の設計工程まで進むことが出来ました。
ここから基板設計を詰めていき、それに伴いさらに3D CADモデル(ケース)の修正作業などもあり完成にはもう少し時間がかかりそうです。

設計が完了したら基板やケースを発注し完成させたいと思っています。
次回、このあたりの工程も詳しくご紹介出来ればと思います。

こういう製作物の取り組みってほんと楽しいですね!
回路・基板設計やCADスキルなど、その製作過程で得られるものは非常に多く電子工作的には楽しいプロジェクトです。

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