Arduinoを使った電子工作で外部電源を使いたい場面はよくあります。
これはArduinoに限った話ではありませんが、マイコンから直接供給出来る電力(電流)はそれほど大きくないためです。
Arduinoの場合ボードにもよりますが基本5Vで動作するマイコンボードです。
そして1本のIOピン(入出力端子)から供給できる電流は約40mA程となっています。
LEDを点灯させる程度のことでは十分な電流ですが、例えばモーターなどを動かしたい場合、全くこれでは不足となりモータードライバを接続したり外部電源を使って動かす必要が出てきます。
またArduinoには[5V端子]や[3.3V端子]も搭載されています。
ブレッドボードなどに組んだ外部の回路に安定した電力を供給するための端子となります。
しかし先程のようにモーターなど消費電力が高いものを動かしたい場合はこれだけではやはり不足する場合があるため、外部電源を用意する必要があります。
直流安定化電源をお持ちなら任意の安定した電圧や電流を作り出せるので非常に便利ですが、電子工作を始めたばかりの頃はなかなか導入の敷居は高いと思います。
そこでブレッドボードで使える電源モジュールがあると便利となります。
ブレッドボード用の電源モジュールはいくつか持っていますが、MB102ブレッドボード用電源モジュールは安価で入手もしやすく電子工作用途で便利に使えます。
Arduinoスターターキットにも同封されているもので、電子工作用途で初めて使った電源モジュールだという方多いと思います。
Arduinoは基本5Vロジックで動いていますが、それに接続するセンサーやモジュール、デバイスなどは5V以外に3.3Vで動作するものも多くあります。
3.3Vの電圧はArduino側から供給することももちろん可能ですが、例えば5Vと3.3Vの両方の電圧を使いたい場合なども出てきます。
MB102は5Vだけでなく3.3Vの電圧もブレッドボード上に作り出すことが出来るので結構便利に使えます!
安定化電源を使うようになり最近では使う機会も減りましたが、ちょっとした回路を組んで動かしたい時などサクッと取り出しブレッドボードに挿し込むだけで5Vや3.3V、またはその両電圧を同時に作り出すことが出来るので便利となります!
そしてこのブレッドボード用電源MB102は使い方によっては簡単に壊れてしまいます。
電子工作を始めて1年半ほどが経ちますが、実はこれまで2つ壊してしまい今使っているのは3つ目です。
使ったことがある方はご存知だと思いますが、ブレッドボードに挿し込む向きを間違えると電源レーンの極性が逆となり、組んだ回路によっては短絡などして簡単に壊れてしまいます。
最悪Arduino側にも影響がおよんでArduino Unoのマイコンチップが破損したなんてこともありました。
ブレッドボードに簡単に挿し込んで使えるのは便利なんですが、簡単すぎて向きを間違えて挿し込んでしまうことはいまだによくあります。
今回はブレッドボードで使える電源モジュールMB102について見ていきます。
目次
ブレッドボード用電源MB102を使った外部電源の作り方!
冒頭でお話したようにArduinoから5Vや3.3Vをブレッドボードなどに組んだ外部の回路に電源を供給することはよくあります。
Arduinoには外部に電源を供給するための[5V端子]と[3.3V端子]が用意されているので便利に使えます。
Arduino Unoではこの端子ですね!
Arduinoの電源供給方法に関してはこちらの記事も参考にして下さい!
しかしArduinoからの電源供給だけでは電流が足りなくなってしまうことがあります。
サーボモーターやステッピングモーターなど消費電力が高いものを動かす場合などです。
そのような場合、それらに電力を供給するためにArduinoとは別系統で外部電源を用意する必要があります。
直流安定化電源を使えば安定した任意の電圧を簡単に作れるので便利となり電子工作の必須アイテムだと思います。
しかし電子工作を始めたばかりの頃はなかなか購入の敷居は高いと思います。
そこでブレッドボードに挿し込んで電源供給が出来るモジュールがあると便利となります。
ブレッドボード用の電源モジュールはいろんなタイプのものがあります。
供給元がDCジャックタイプのものや各種USB端子のものなどです。
ブレッドボード用電源に関しては詳しくはこちらの記事を参考にして下さい。
そしてブレッドボード用の電源モジュールは上記記事のようにいろいろとありますが、MB102も便利に使えるモジュールの一つになります。
MB102はブレッドボードに挿し込むだけで、Arduinoなどマイコンでよく使われる5Vの電圧以外に3.3Vの電圧を作り出すことができます。
ジャンパーピンで出力電圧(5V or 3.3V)を切り替えることができ、用途によってはブレッドボードの電源レーンに両電圧を同時に作ることも出来ます。
ブレッドボード用電源MB102
こちらがブレッドボード用電源モジュールとなるMB102です。
安価で入手出来るブレッドボード用電源の一つになります。
基盤裏のピンヘッダーをブレッドボードに挿し込み電源レーンに電源供給が行なえます。
ArduinoスターターキットからArduinoの学習を始める方多いと思いますが(私もそうでした)、このようなキットにも同封されているもので使われている方多いと思います。
各接続端子
まずMB102の構成です。
電源の供給はDCジャックから使います。
DCジャックからの入力電圧は6.5~12Vの範囲となっています。
電源スイッチでON/OFFを切り替え、5Vまたは3.3Vの電圧をブレッドボードの両サイド電源レーンに供給する事が出来ます。
最大出力電流は700mAとなっています。
ブレッドボードを使った実験レベルでの電力供給で便利に使えます。
挿し込むジャンパーピンの位置により5V or 3.3Vの出力電圧を切り替えます。
またセンター(OFF)の位置に合わせるとそちら側の電源供給はストップします。
またジャンパーワイヤを接続してこちらの端子から直接取り出すことも出来ます。
USB端子は電源ON時、常に5Vが出力されますが・・・これはあまり使うことはないかな?
今どきUSB-Aコネクタってのは微妙な感じです!
ブレッドボードとの接続
一般的な片側5列で両サイドに電源レーンが付いたタイプのブレッドボード(400穴や830穴)に挿し込んで使います。
ブレッドボードに関してはこちらの記事も参考にして下さい。
そしてブレッドボードに挿し込む時の注意点です。
MB102のピンヘッダー部分には極性(+とー)がプリントされています。
そしてブレッドボードの電源ラインにも極性があります。
赤のレーンがプラス(+)、青のレーンがマイナス(ー)ですね。
ブレッドボードの向き(上下)によってこれが入れ替わるので、MB102を挿し込む時は注意して下さい。
これ気を抜くとすぐにやっちゃいますが、この向きだけは注意して下さいね!
MB102は三端子レギュレータとコンデンサという簡単な回路構成で、一応極性保護ダイオードも入っているようですが・・・私は向きを間違えてブレッドボードに挿し込んでしまい、短絡によりこれまで2つほど壊しました。
最悪の場合ブレッドボードに組んでいる回路やArduino側にも影響を与えてしまうので注意して下さいね!
極性を合わせてブレッドボードに接続すれば、Arduinoとは別系統で電源を供給する事が出来ます。
電源供給はDCジャックから行います。
センタープラスタイプ(外形5.5mm/内径2.5mm)の一般的なACアダプター(9Vや12Vタイプのものなど)が使えます。
外部電源として使うので配線などの取り回しを考えると電池ボックスを使うのが便利です。
単3など乾電池(1.5V)タイプだと5~8本(7.5~12V)くらいの電池ボックスが使えますが、本数が多くなるので18650などのリチウムイオン電池タイプのボックスを使うと2本で8.4VとなりMB102に供給するのに必要な電圧を作り出せるので便利です。
またArduino UnoやMegaなどDCジャックが付いたArduinoボードへの安定した電源供給でも使えるので、これも1つ持っていると便利だと思います。
外部電源を使った接続
簡単に外部電源を使った接続例を見ておきます。
Arduino Unoにサーボモーターを接続し、サーボの駆動は外部電源で動かす場合ですが、接続はこのようになります。
Arduinoとは別系統の電源となるので、GND端子だけArduinoと共通になるように接続するだけです。
簡単ですね!
【追記】5V or 3.3V 小型昇降圧モジュールも便利です!
マイコン駆動に必要な5V or 3.3Vの電圧が作れるブレッドボード用電源モジュールMB102を見ていきました。
この電源モジュールの主な部分の回路を起こしたものがこちらとなります。
5Vと3.3Vに対応したAMS1117という非常にメジャーな三端子レギュレータが2つ使われています。
AMS1117には、1.2V/1.5V/1.8V/2.5V/3.3V/5.0V/電圧可変タイプと結構バリエーションがあります。
そしてこのAMS1117レギュレータを使った非常に小型な電圧モジュールも販売されています。
ブレッドボードに挿し込み簡単に電圧変換を行うことが出来るので、マイコンを使った電子工作で便利に使えます!
例えば、Arduinoの3.3V端子はあまり多くの電流を流せないことからWi-Fiモジュールなど消費電力が高いモジュールを繋ぐと安定しないことがあります。
3.3V降圧モジュールを使えばArduinoの5Vラインに接続して安定した3.3Vの電圧を作ることが出来たりと便利に使える場面は多いです。
こちらの記事も参考にして頂ければと思います。
【追記】ブレッドボード電源モジュールを自作してみました!
MB102はブレッドボードの左右電源レーンに5V/3.3Vの電圧を個別に作ることが出来る便利な電源モジュールです。
ちょっとしたテスト回路を組む際にマイコンとは別系統の外部電源モジュールとして1つ持っていると重宝します!
便利な電源モジュールなのでこのMB102をベースにType-C端子に対応させ、スライドスイッチやインジケーターLEDにより電圧切替を視覚的に分かりやすくカスタマイズさせた基板を自作してみました。
最後に!
ブレッドボード用電源モジュールMB102の使い方でした!
最大出力電流は700mA程度なので用途は限られてしまいますが、ブレッドボードを使ったテストレベルでは便利に使えると思います。
安定化電源を使うようになりあまり出番はなくなりましたが、それでもブレッドボード用電源は1つ持っていると便利となります。
テスト回路をサクッと試したい時などに役立ちます!
他のブレッドボード用電源はこちらも参考にして下さい。
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