Arduino入門編として書いてきた記事も今回で20回目となりました。
アナログ入力ピンやデジタル入出力ピン、シリアルモニタ・I2C通信・電源関係の話などArduino Unoの各ピンを使った基本機能についてこれまでご紹介してきました。
今回はArduino Uno R3ボードのピン配列やその基本機能などこれまでやって来た事をまとめてご紹介したいと思います。
理解できてない箇所等ありましたら詳しく解説しているリンク先の記事をもう一度ご覧になり進めていけば理解も深まるかと思います。
目次
【Arduino Uno R3ボード】各ピン配列&基本機能まとめ!
Arduinoのボードには、Arduino UnoやNano、Megaなどいくつかあります。
こちらでは電子工作用途でArduinoの基本を勉強したりテスト動作などで使いやすいArduino Uno R3ボードを中心にご紹介してきました。
今回はこれまでやってきた事のまとめとして、Arduino Unoボードの各ピン配列や基本機能を見ていきたいと思います。
まずこちらがArduino Unoの心臓部にあたるマイコンでATmega328Pという型番のチップとなります。
このチップのピンはボード上のGPIOピンにそれぞれ繋がっておりスケッチ(プログラム)に従い処理が行われます。
デジタル入出力ピン
それではArduino UnoのGPIOピンを見ていきます。
こちらがデジタル入出力ピンとなります。
LOW(0V)とHIGH(5V)での入出力のやり取りに対応しています。
Arduino UnoにはD0~D13までの計14本のデジタル入出力ピンがあります。


デジタル入出力ピンはHIGHとLOWでのやり取り以外にPWM(Pulse Width Modulation)というパルス幅変調方式での制御が可能なピンがあります。
「〜」マークが付いたD3/D5/D6/D9/D10/D11端子はPWM制御で使えるピンとなり、ON/OFFのみのデジタル処理では出来ない、例えばLEDをゆっくり点灯や消灯させたりといったアナログ的な制御が可能な端子となります。


また、PWM制御はサーボモーターの制御にも使われている制御方式となります。
1周期内にあるHIGHの割合(デューティーサイクルやデューティー比)を変える事によりサーボモーターが回転する角度を制御しています。

シリアル通信(UART)
デジタル入出力ピンD0とD1はシリアル通信(UART)で使われる端子となっています。
D0ピンはRX(受信)として、D1ピンはTX(送信)として使われます。
UART通信に関してはまだ詳しくご紹介できていませんが、D0ピンとD1ピンはデジタル入出力ピンとして使う以外にUSB-シリアル変換器とも繋がっており、PCからUSBポートを経由してArduinoにスケッチを書き込む際にも使われています。
また、シリアルモニタ(PC)とのデータのやり取りでも使われています。

アナログ入力ピン
次にアナログ入力ピンです。
Arduino UnoにはA0~A5までの計6本のアナログ入力ピンがあります。
デジタル入力ピンではHIGHとLOWでのデータのやり取りでしたが、アナログ入力ピンは入力された電圧(0~5V)をA/D変換により0~1023までの数値に変換してArduinoに読み込みます。
Arduino Unoのアナログ入力ピンは10ビットの分解能(2の10乗=1024)を持っておりAD変換(アナログ/デジタル変換)されるということです。


Arduinoには「基準電圧」を決めるAREFピンがあります。
AREFピンに入力する電圧(0~5V)を変える事によりその値を最大値として結果に反映することが出来ます。
またアナログ入力ピンにはI2C通信というシリアル通信で使われる特別なピンがあります。
アナログ入力ピンA4ピン・A5ピンはI2C通信のSCL(シリアルクロック)・SDA(シリアルデータ)ピンとしても使用されます。
さらにこのA4ピン・A5ピンはこちらの端子とも繋がっています。
I2C通信は、I2Cに対応した各デバイスにI2Cアドレスが割り振られておりマスタ側がそのアドレスを使い識別し複数のデバイス(スレーブ)を制御する通信方式となります。
Arduinoにはセンサーやディスプレイ、ドライバなどI2C通信に対応したデバイスが多数あり、その接続も基本的にSCLとSDAの接続のみとシンプルな接続で複数のI2C対応デバイスを同時に制御することが出来ます。


電源関係
こちらがArduinoから外部に電源を供給するための5Vと3.3V出力ピンとなります。
マイコンを経由しないため大きな電流が取り出せ、ブレッドボードなど外部に回路を組む際に便利となります。
そしてArduinoへの電源供給方法は、①USBポートからの給電、②DCジャックからの給電、③Vinピンからの給電の3種類あります。
DCジャックおよびVinピンからの給電は7~12Vとなっており、搭載されているレギュレーターを介して5Vと3.3Vの安定した電圧が作り出されArduinoを動作させます。



今回使ったアイテム
Arduino UNO
Arduinoはオープンソースのハードウェアなので正規品以外にも互換品が多数メーカーから販売されています。
互換品でも正規品と比べて特に問題なく使用でき数百円程度で購入が可能なのでArduino学習用としていいですね!
Arduino スターターキット
これからArduino学習を進めていくにあたりArduino UNO(互換品)やブレッドボード、ジャンパーピンなどがセットになったスターターキットが販売されています。
私はGeekcreit製のスターターキットを使っていますが、ELEGOO製のものは国内Amazonなどでも購入可能で人気があるようです。(セット内容はほぼ同じです!)
そしてELEGOOのサイトからスターターキット用サンプルスケッチのダウンロードも可能です。(Geekcreitのキットでも使えます)
参考 チュートリアルダウンロードELEGOO基本的にこれからこのセットで出来るものから紹介していこうと考えていますが、かなり多くのことが出来ます。
電子工作を始めるにはまずブレッドボードやジャンパーピン、メインとなるArduino UNOやサーボ、LEDなどの基本的なパーツがないと実際に動かすことが出来ませんが、個々にパーツを購入して回路を組んでとなるとかなりの手間がかかります。
スターターキットがあればArduinoの初歩的なことはかなりの数こなすことが出来るのでオススメです!
そこからスキルアップに伴い個別でセンサーなど必要なものを増やしていくのがいいと思います。
最後に!
今回はこれまでの復習としてArduino Unoボードのピン配列&基本機能を簡単に見ていきました。
Arduinoは便利なマイコンボードで電子工作用途で非常に人気の高いボードとなります。
私もArduinoと出会い電子工作なんていう趣味に目覚めました。
自分への備忘録も兼ねArduino入門編記事を書いていますが、これまでやってきた基本的なことは上記Arduinoスターターキットで全てできます。
これからArduinoを始めてみたいとお考えの方多いと思います。
そして何から始めれば・・・?
なんて方も多いかと思います。
まずはスターターキットからはじめてみるのはいい選択肢かと思います。
ブレッドボードやジャンパーワイヤー、各パーツなど・・・個別で入手するのは結構手間がかかり大変です。
ある程度基本的なことをマスターするためのパーツ選別がされているので理解しやすいかと思います。
それではまた次回、入門編の続きをやっていきたいと思います。












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