ホビーユースでよく目にするSG90という180°回転タイプのサーボモーターですが、簡単に連続回転サーボ(ローテーションサーボ)に作り変えることが出来るのでやってみました。
一般的によく使われるサーボモーターは180°タイプのものが多いのですが、360°タイプのものも販売されています。
連続で回転させるモーターにはDCモーターを使ったりステッピングモーターなどを使った方がいい場合もありますが、パルス幅の変化により正回転・逆回転、そして回転速度を変えたり出来るので用途によっては360°サーボを使った方が便利な場合もあります。
こんな小さなラジコンカーでは360°サーボを使った方が手軽に作れます。
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そんな事で使用用途が少し限定されるためあまり使うことがなかった360°回転タイプのサーボなんですが、180°サーボを少し改造してあげると360°サーボとして作り変えることが出来るのでやってみました。
目次
SG90を360°連続回転サーボに作り変える!
こちらがSG90サーボモーターです。
電子工作やラジコンなどやられている方はよく目にするかと思います。
パルス幅を指定することにより0~180°の範囲で指定角度まで動かすことが出来ます。
今回この180°回転タイプのSG90サーボモーターを360°連続回転サーボに作り変えてみたいと思います。
このような手順で進めていこうと思います。
- ギア(歯車)のストッパーを解除する
- ポテンショメーターを解除する
- 抵抗2本を接続しその分圧によりサーボ側からニュートラルの位置と認識させる
①ギアのストッパーを解除する
それでは作り変え(改造)していきます。
まずはサーボ底面にあるビス4本(2本タイプのものもあります)を外します。
これで上蓋と下蓋が外れる状態になります。
まずは上蓋を外しギアのストッパーを解除します。
大きさの違うギアが数個配置されていますが、一番上のサーボホーンを固定するギアの下面にストッパーが付いています。
写真にある突起のようなものです。
これをニッパー等で切り取ってしまいます。
これで360°ギアが回る状態になります。
ポテンショメーターを解除する
次に下蓋を外してポテンショメーター(可変抵抗器)を解除します。
サーボモーターの構成は、制御回路・ポテンショメーター・DCモーターの3つからなります。
PWM信号を制御回路が受け取りモーターを回転させ、連動して動くポテンショメーターからどれくらい回転したかを読み取りその情報を制御回路にリターンして指定角度まで動かすという構造になっています。
このポテンショメーターをニュートラル(センターの位置)に固定しパルス幅を上げていくと逆回転、下げていくと正回転に回っていくように作り変えれば360°サーボとして動作するようになります。
原理が分かったところで進めていきます。
ポテンショメーターは上写真のようにケーブルで接続されているもののほか、端子で接続しているタイプのものもあるようです。
ポテンショメーターはもう使わないのでカットしちゃいます。
抵抗2本を接続しその分圧によりサーボ側からニュートラルの位置と認識させる
5kΩの可変抵抗器が使われていました。(一応テスターでも確認!)
これをセンターの位置に固定したいわけなので半分の2.5kΩの抵抗2本を使いその分圧により実現させます。
電圧の分圧なので同じ値の抵抗2本を使えば問題ないと思いますが、一応近い値(今回2.2kΩの抵抗2本)のものを使いました。
こんな感じで接続!
あとはマスキングテープやシュリンクチューブなどで制御基板と短絡しないようにして完了です。(一応切り取ったポテンショメーターもギアがグラつきそうなので元の位置に戻しておきました)
動作確認
360°サーボ(動画左)と今回作り変え360°回転出来るようにしたサーボ(動画右)を動作させてみました。
問題なく動作しているようですね!
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360°サーボはニュートラルの位置(SG90ではパルス幅1450μs)で停止し、これよりパルス幅が高ければ逆回転、低ければ正回転します。
そしてパルス幅を上げていけば(または下げていく)回転スピードが上がっていきます。
サーボモーターの制御はこちらの記事も参考にして下さい!
今回使ったパーツ
最後に!
今回SG90を連続回転サーボに作り変えてみました。
ラジコンなど大きな物を動かすにはDCモーター、また正確に回転を制御したいならステッピングモーターなどが使われますが、パルス幅を変えることにより簡単に動かすことが出来るので360°サーボも便利ですね!
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