JLCPCBのパーツ実装サービス(PCBA)を利用して発注していた基板が届きました。
パーツ数の少ない検証用ボードではありますが、PCBAにも関わらず発注からわずか1週間で手元に到着しました。
このスピード感は本当にありがたく、自作基板製作では毎回助けられています!
JLCPCBさん届いてた🟦
パーツ数が少ない実験用ボードとはいえ、PCBAが1週間で届いちゃうのは、ある意味バグってるよね👌 pic.twitter.com/6m5fdXoM1s— ガジェット大好き!! (@smartphone_jp1) June 5, 2026
今回製作したのは、バッテリー残量監視チップであるMAX17048と、電源自動切り替え用途で便利なデュアル理想ダイオードチップLM66200を扱いやすいDIP形状へ変換したテスト・検証用ボードです。
どちらもブレッドボード上での評価や試作回路への組み込みを手軽に行えるようにしたもので、今後の試作や各種検証で気軽に活用できるように製作したものとなります。
また、今回使用したICはいずれも小型パッケージのため手実装では少々扱いにくいのですが、PCBAを利用することで実装の手間を省け、届いたその日から評価を始められるのも嬉しいポイントです。
まずは到着報告として基板を紹介しつつ、各ボードの回路や設計内容、実際の使用方法などについては今後個別の記事で詳しく紹介していこうと思います。
今回製作したボード [MAX17048 / LM66200 検証用ボード]
今回製作したのは、バッテリー残量(SoC)を高精度に推定できる燃料計(Fuel Gauge)ICであるMAX17048と、2系統の電源を自動で切り替えられるデュアル理想ダイオードICであるLM66200のピッチ変換基板です。
どちらも小型パッケージが採用されているため、そのままではブレッドボードで扱うことが難しいICです。
2.54mmピッチのDIP形状へ変換することで、試作回路への組み込みや動作確認を手軽に行えるようにしたものです。
全く用途の異なるチップですが、このような小型(パーツ数の少ない)実験・検証用基板を作る際に、最近JLCPCBのPCBAサービスを利用することが増えています。
これまでは、対象となるチップや対応するピッチ変換基板を個別に入手し、自身で実装してからようやく評価やテストに利用できる状態になっていました。
しかし、部品の調達先を探したり、海外から取り寄せたりと、実際に評価を始めるまでに意外と時間がかかることも少なくありませんでした。
それに対しPCBAを利用すると、部品の実装が完了した状態で届くため、到着後すぐに実験や検証を始めることができます。
このようなパーツ数の少ない小型基板であれば、JLCPCBのエコノミックPCBAの範囲内で対応できることが多く、基板製造から部品実装までを1基板あたり15~20ドルほどと比較的安価に製造してもらうことが出来ます。

また、何かメインとなる基板を発注するタイミングで、このような評価基板も一緒に発注しておけば、送料を別途かける必要がないのも嬉しいポイントです!

MAX17048 検証用ボード
まずこちらは、MAX17048(またはMAX17049)の検証用ボードです。
MAX17048は、リチウムポリマー(リポ)バッテリーの残量(SoC: State of Charge)を高精度に推定できるフュエルゲージICです。
単純にバッテリー電圧を測定するだけでなく、独自のアルゴリズムを搭載しており、電池の放電特性を考慮したリアルタイムな残量推定を行えるのが大きな特徴です。
最近このようなリポバッテリーを扱う自作基板の製作機会がかなり増えてきたため、今後の検証用としてボードを製作しました。
朝活、電子工作!
リポ使った基板の火入れ、またその試作時に昨年は結構パーツを燃やしたので、保護ボードを作っといた。駆動テストや消費電力の計算等、複数バッテリー使ったテストやってると極性間違えることよくあるので、もうこのボード経由で負荷に繋げば安心かな😮💨 https://t.co/OP3sy6McAx pic.twitter.com/xSc7WfDgrH
— ガジェット大好き!! (@smartphone_jp1) January 19, 2026
一般的に、バッテリー電圧をマイコン等で監視する際は、抵抗分圧回路を使ってADC(アナログ・デジタルコンバータ)で測定する方法がよく用いられると思います。
しかし、リチウム系バッテリーの放電曲線は直線的ではないため、電圧の変化だけから正確な残量を割り出すのは意外と困難です。
特に、満充電付近や寿命による劣化、あるいは周囲の温度変化などが重なると実際の残量とのズレが大きくなり、「電圧表示はまだ余裕があるのに急に電源が落ちる」といった問題の原因になってしまうこともありました。
今回のような専用チップを導入することで、電圧の変動に振り回されずバッテリーの本質的な状態を捉えた残量推定が可能になり、より実用的で信頼性の高いバッテリー残量表示が実現できそうです。
今後のバッテリー駆動プロジェクトで活用したいと考えています。

LM66200 検証用ボード
続いてこちらは、LM66200の検証用ボードです。
LM66200は、2系統の電源を自動で切り替えられるデュアル理想ダイオードICです。
一般的なダイオードを用いた電源OR回路と比較して電圧降下を大幅に抑えられるため、限られた電源電圧を無駄なく利用できるのが特徴です。
最近はUSB給電とリポバッテリー給電の両方に対応した自作基板を製作する機会が増えてきたことから、今後の検証用として作ってみました。
今年最後の完成👌
PicoとかPico2の端っこに挿しとくと、電源のON/OFF、USB駆動とバッテリー駆動の自動切り替え、バッテリーへの充電も出来るよっていう、ちょっと便利なミニ基板シリーズです🤤
良いお年を・・・🎍 https://t.co/GP2iWMBDxK pic.twitter.com/bpbRS09wRb
— ガジェット大好き!! (@smartphone_jp1) December 31, 2025
一般的に複数の電源を切り替える場合には、ショットキーバリアダイオードを利用したOR回路や、ロードスイッチ、MOSFETや電源マルチプレクサなどを使った回路を用いることが多いと思います。
これまで私の自作基板製作で使ったものとしては、XC8111といったシングルタイプの理想ダイオードICを複数組み合わせてOR構成を組んだり、MOSFETを使い電源切り替え回路を構成したりすることが多かったのですが、基板スペースが限られる場合には部品点数の増加が悩みどころでした。
LM66200は2系統の入力を1チップで扱うことができ、外付け部品も少なく済むため、コンパクトに電源切り替え回路を構成出来そうです。
LM66200は低電圧での利用(1.6~5.5V)と動作電圧範囲は限られますが、小型の専用ICなので、USB機器やリポバッテリーを利用する3.3V系・5V系の自作基板では十分な範囲であり、パーツ数や実装スペースを抑えることが出来そうです。
よく利用する、USB接続時はUSBから給電し、USBを取り外したら自動的にバッテリーへ切り替えるといった用途にも便利に使えそうです。

最後に!
今回は到着報告も兼ねて、MAX17048とLM66200の検証用ボードを簡単に紹介してみました。
それぞれボード個別の詳細については、あらためて別記事で紹介する予定です
また、このようなパーツ数の少ないシンプルな評価・検証ボードであっても、実際には対象チップやピッチ変換基板の入手、細かなパッケージの実装作業が必要となり、これまで評価や検証を始められる状態にするまで意外と時間がかかることがありました。
JLCPCBのエコノミックPCBAを利用すれば、比較的安価に実装済み基板を製作できるだけでなく、今回のように発注からおよそ7~10日程度で手元に届くため、思い立ったらすぐに試せる環境を用意できるので、最近よく利用しています。

現在、MAX17048を利用したボードの製作を検討しているのですが、回路構成や基板レイアウトを考えている間に今回のように検証用ボードが届いてくれるため、並行して実機評価を進められるのも大きなメリットだと思います。
朝活続き…
配線引き始めた! pic.twitter.com/dD1RLmPx3n— ガジェット大好き!! (@smartphone_jp1) June 4, 2026
実際にブレッドボード上でテスト回路を組み、ソフトウェアや各種パラメータの確認、運用時の挙動などを事前に検証できるため、本番基板の設計に反映しながら開発をスピーディーに進めることが出来るのもいいですね!











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